昨日はアメリカの連休明けでもあったので、木曜日に出たアメリカの雇用統計の消化具合を確かめる一日となった。雇用統計の内容はたいへん良かったが、それを額面通りに受け取って良いものなのか。仮にそうであっても、今度は利上げ時期の早まりが懸念されて、かえってリスクオフを誘うのではないか、など。ともかくも月曜日のマーケットは静かに始まった。
アジア時間では為替相場でややドル安が進行。これはやはり米雇用の状況を見てのドル買われすぎの調整もあったろう。ドル円は102.20あたりからズルズルと下げてきて、日本株も若干の軟化を強いられた。欧州時間になってもリスク調整の動きは変わらなかった。ドイツのDAX先物はようやく1万の大台をキープしているという感じだったが、ドイツの指標も悪かったことなので、リスク回避気味となり、ドル円も102円台割れとなった。
米国の経済イベントがほとんどないので、米ドル金利の動向が注目を集めることとなった。雇用統計の直後には長期金利は急上昇したが、それが急激に反転しだしているのだ。これで雇用統計の直前のレベルまで全戻ししたことになる。これでは指標の内容の見直しも迫られることになるというものだ。マーケット参加者はいかにも少なそうだった。ドル円もユーロドルも実に小動きだ。積極的な売買が手控えられているのが感じられる。
ニューヨーク時間になって米国株は売り優勢の展開となった。でも大幅に値崩れするというほどでもなかった。高値追いをしないというだけで、いつでも歴史的な最高値を狙える位置につけている。しかし米債10年ものの利回りは、低下の一途をたどっている。短期金利も下がっているのだから、株安は金利上昇によるリスク回避ではないことは明らかだ。
そこで私も思い切ってドル円でも売ってみようかと、101.88で売っていった。そして買い戻しのストップ注文は切りのいいところということで102.00で置いておく。しかしニューヨーク時間はほとんど為替レートが動かなくなった。私はストップ注文だけそのままにして、寝てしまった。
朝になっても、為替相場はそれほども変化なし。しかし東京オープンに向けてドル円が下げ始めた。ドル円は101.70を割りこんできたところで急反発に向かったので、私も101.74で、速攻で買い戻した。
今晩もマーケットの材料は少ない。注目は長期金利の低下である。雇用統計の良さに逆行しているのが、本物かどうかである。次のターゲットは雇用統計の前日のADP直前のレベルだ。10年債の利回りでは、2.55%あたり。ここまで戻ってきたら、今回の雇用統計だけでは株買い、もしくはリスクテークに向かうのは間違いだということになる。
それは結構、大きな株価調整をもたらすことにつながるかもしれない。しかるにリスク回避からのクロス円の大幅下落にもなる。マーケット次第ではあるが、現在、2.61%アラウンドの長期金利がどちらにいくか。これに7月相場のドルの行方がかかっているように思える。
日本時間 15時10分
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