昨日の欧州序盤ではドル円が安値攻めをし、117.25あたりまで突っ込んだ。そしてユーロドルも1.25台の乗せたレベルであったので、そのままドル安の状態が続きそうな雰囲気であった。ユーロドルが1.25台を割り込まない限りは、私もドルベアで構えようかと考えていたのだが、あっさりと1.24台にまで沈んできた。
ちょっとドル円でも売っていこうかと思っていた手が止まってしまった。まあ、アメリカが休みということで為替相場の動意も少ないだろうから、なにもこんなときに無理してポジションを作らないといけないということもないだろう。
注目はOPECの総会である。すでに減産はしないだろうというのがコンセンサスにもなっている。やはり最大の産油国であるサウジアラビアの意向が効いているようだ。ロシアやベネズエラのような石油収入が国家の歳入の大きな部分を占め国は、減産を求めている。またアメリカもシェールオイルのコスト割れを避けるためにも、減産してほしいところだろう。
だがサウジアラビアは地位の向上を目指して、価格下落を容認するだろうという憶測が強かった。それで原油価格も73ドル台まで落ちてきて、なおも安値張り付きのままである。今年の最安値圏であることは言うまでもない。
待っていても、なかなか結論は出てこなかった。アメリカが休みなので、グローベックスでの米国株も半日営業。当たり前だが、米国株はほとんど動いていない。問題はこのまま減産しないと決まっても、まだ原油価格に下げる余地があるのかということだ。まだ下げるのであれば、原油価格と反相関のドルの値段は上がるはずである。
つまりドル円もユーロドルも、ドル上昇の圧力にさらされることになる。でもこれは原油価格がどうなるかを見極めないといけないので、あらかじめポジションを作って待っている性質のものではない。
夜中の0時前に、やっと結論が出た。やはり減産はなしだった。原油価格は70ドル台まで差し込んだ。これを見て私もドル円を買っていった。117.65である。すでに高かったが仕方がない。すぐに117.50で売りのストップ注文だけを入れて、後は原油相場の動向を見つめる。原油が71ドル台とかに戻ってくるようならば、完全にドル売り安心感が出てくる。反対に69ドル台にでも落ちてくれれば、それがドル買いを促すだろう。
1時間ほどかかったが、原油価格は67ドル台まで下落。ドル円はそれほどもダイナミックな動きを見せなかったが、1170円台の後半までは進んだ。原油価格が6ドル弱も落ちているというのに、ドル円は30ポイントくらいしか上がらなかった。私もほどよいところで利食い売りして、寝ることにした。
さて今日もアメリカはお休みモードであることに変わりはない。マーケットは動きがますます鈍くなりそうだ。ドル円はアジア時間で118円台に乗せてきはしたが、肝心の原油価格は反発気味である。ドルの上値追いはちょっと無理があるような気がしてきた。今晩も材料が少ないだけに、原油相場に注意してのポジショニングとなる。
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