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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

NYダウに2007年10月と同じ反転サイン!
米国利上げが米国株バブル崩壊を招く?

2015年01月09日(金)15:15公開 (2015年01月09日(金)15:15更新)
陳満咲杜

FXトレーダー・羊飼いに聞く、初心者におすすめのFX口座の選び方とは?

■2015年は新年早々株も為替もスピード調整のタイミングか

 2015年新年早々、マーケットは揺れてきた。ドルインデックスは上昇し続けているものの、株式市場の荒れと相俟って、円の買戻しが進み、リスクオフの動きが鮮明化しているとも読み取れる。

 もっとも、対円を除いた米ドルの全面高は、ユーロ/円、英ポンド/円といったクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の全面安を意味するので、米ドル/円が連れ安となって、頭が押さえられやすいことも自然の成り行きだ。

世界の通貨vs円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨vs円 4時間足

 その上、株式市場との連動は昨年(2014年)年初のパターンと似ているし、昨年(2014年)10月末の日銀追加緩和以降における円のオーバーショートから考えると、サプライズとも言えないだろう。株も為替もスピード調整のタイミングに差し掛かっているとみる。

 米ドル/円の場合、アベノミクス以降、日経平均との連動性を強めてきたので、まず、株式市場のパフォーマンスに左右されやすいだろう。 

米ドル/円vs日本株 日足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 そして、日経平均は基本的に外部要因、すなわち、米国株の動向に左右されやすいので、米国株動向次第とも言える。

 年末年始(2014-2015)の米国株市場の荒れた値動き自体、大いなる安定期の終焉を示唆するサインと受け止める。

【参考記事】
安定期過ぎた2015年はサプライズに注意!米ドル/円の上値は125円程度が妥当(2014年12月26日、陳満咲杜)

■米国の利上げが米国株の下落につながる可能性も

 このところ、米国のファンダメンタルズは堅調さを増し、米早期利上げ観測が高まっている。今夜(1月9日)の米雇用統計が良ければ、一段と米ドルを押し上げることも想定される。

 一方、最近の米株式市場における神経質な値動きは早期利上げに対する懸念とも読み取れ、利上げ観測こそ、割高な米国株を修正させるキッカケとなる公算が高い

 換言すれば、利上げ観測が高まるほど米国のファンダメンタルズが強ければ、それは米国株、米ドルを押し上げる材料とはなるものの、利上げ自体が現実的になってくれば、それは一転して株を押し下げる材料になりかねない。

 そして、株式の調整と相俟って、円の買戻しが進むことも容易に推測されるので、「米経済指標が良ければ米ドル買い」といったロジックは、短期スパンにおける有効性はなお維持されるとしても、中期スパンでも通用するとは限らないかもしれない。このあたりの認識が、2015年の新年相場において重要であろう。

■米国株には警戒すべきサインが点灯

 では、肝心の米国株には、どんなシグナルが点灯しているだろうか。

 読み手によって解釈がだいぶ変わってくるが、年末年始(2014-2015)のNYダウの値動きから考えて、乱高下とも言える不安定な相場になっていることだけは確かだ。高値圏での波乱はトレンド転換の前兆であることに加え、月足における2014年12月の足型が気になる。

長い上昇トレンドの頂点に出る月足、「星」線の足型をもって反転の兆しを示したのは2007年10月だった。

 この意味では、2014年12月の足型が、同じ「星」線となったこと自体、警戒すべきサインと言っても過言ではなかろう。 

NYダウ 月足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 米国株バブルの最終局面は、米早期利上げと相俟って完成されても不思議ではなく、それはむしろ当然の成り行きだとみる。

■ユーロ/米ドルは1.1638ドル前後までの下落も覚悟

 前述のように、クロス円における円買戻しの進行が米ドル/円の頭を押さえ、至って押し下げる要素としても看過できない。

 ユーロ/円の140円の節目割れや英ポンド/円の179円の節目割れが現実味を増している現在、米ドル/円は、むしろ反落の値幅が限定されているという感触さえある。

 これには、ユーロ/米ドルの急落がもたらした影響が大きい。デフレ懸念がくすぶる以上、ECB(欧州中央銀行)が早期QE(量的緩和)に踏み切る観測が高まり、年末年始の薄商いもあって、ユーロ/米ドルは1.18ドルの節目割れを果たしている。 

ユーロ/米ドル 日足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 テクニカルの視点では、2014年10月、11月や12月安値を連結した元サポートライン(赤)を割り込んだところが大きい。同サポートラインの割り込みがユーロの急落をもたらし、底打ちのタイミングが後ずれした。これが落ち着くまで、2005年安値の1.1638ドル前後へ下値余地が拡大していくことも覚悟しておきたい。

 したがって、場合によっては、ユーロ/円が再度136円台をトライする可能性も大きいから、これがしばらく円買い戻しを推進し、米ドル/円を押し下げる波及効果があるとみる。

 とはいえ、ユーロ安がかなり行き過ぎているのも確かであり、ギリシャ危機の再燃があっても、ECBのQEがあっても、このまま一本調子で下げが続くとも思わない。

 ドルインデックスは、下のチャートのとおり、重要な分水嶺を試しているが、一直線に上放れなければ、いったんスピード修正してこよう。 

ドルインデックス 月足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM

 このきっかけは、今夜(1月9日)の米雇用統計が作ってくれるかもしれない。市況は如何に。

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