金曜日のアジア時間ではまた円債の入札で不調をきたした。不調といっても債券価格は依然として高い。したがって利回りは低いままだ。金融緩和としょうして日銀が大量に買うといっても、それだけでは値が持たないということだ。しかも株価は高い。
株価が高い以上は、世の中の求める平均利回りは高くならざるをえない。債券か株かのどちらかが下がってしかるべき状況である。無理にも押し上げられていた分の、自然の調整の域を出ていないというのが実情だろう。
とりあえずドル円は119円台をキープすることできずに、118円台の中盤まで落ちてきて欧州序盤を迎えた。前日の木曜日の120円台をキープできずに下がってきた相場展開とどこか似ている。マーケットの外部環境としては、ウクライナの和平も約束は成ったし、ギリシャ問題もなんとか妥協案を模索しているということなので、かなり楽観的だ。
その証拠に米国株や欧州株は上昇基調を強め、歴史的な最高値に再び接近している。そうしたリスク許容度の回復もあって、ドル円やユーロ円の押し目もかなり限定的だ。下手なところでは売りづらいものがある。一度、安いところでショートで刺さってしまうと、もう抜け出せない感じがするからである。
しかし海外市場ではニューヨーククローズに至るまで、為替相場では狭いレンジに収まったままだった。ドル円もユーロドルも50ポイントも動かなかった。確かに材料が少ないというのもあるだろう。月曜日はアメリカが休みなので、すでに連休モードに入っているということもあるだろう。その上、アジア勢の多くが、旧正月の長期休暇に入っている。だからマーケットは参加者も少なくなっている。
今日と明日EUの財務相会議が開かれる。ドイツとギリシャの間で妥協案を模索しているとのことだが、揉めているという話も出てきている。ギリシャは選挙で通ったばかりの新政権であるという国内事情もあるし、アイルランドのように頑張ってきた国にとってはギリシャの態度はなかなか容認もしにくいだろう。すんなりと結果は出てこないかもしれない。もとかくマーケットが薄くなるので、チョッピーな動きに要注意。
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