昨日の欧州序盤ではユーロドルは1.05台の前半であった。早朝のセッションでの1.04台から底抜けしてきたところであった。金曜日の安値と朝の安値を意識すると、ユーロドルはもう一度1.04台に差し込んでも売りづらい感じだ。かといって1.05台の中盤から買っていって、そんなに上がるのかというと、それも自信がない。
それだけ先週のユーロの下げはきつかったからだ。1.10台から落ちてくる過程で、オプションのヘッジで買ったユーロの分が、今度は上がるときに利食い売りとなってかぶさってくるのは明らかだ。よほどの材料がないと、若干の上値追いだけで自分もついていこうとは思わない。
週末に中国の首相が景気対策に積極的であると公言したことで、アジア時間からリスクテークが続いている。中国株が大きく上伸するのはもちろんのこと、日本株も腰が強かった。それは欧州時間になっても同じであって、ドイツの代表的な株価指数であるDAX指数は、初めて12000ポイントの大台に乗せてきた。
米国株もグローベックスセッションでは高値追い。それゆえにドル円は20ポイントほどの狭いレンジ内に収まりながらも、ユーロ円は強い振る舞いとなった。その分、ユーロドルの上昇圧力となる。アメリカの経済指標が悪かったこともあって、その効果も相乗してユーロドルは1.06台に乗せてきた。
しかし先日も1.06台乗せで止められている。ここは逆張る場所であろう。1.0625から1.0640ゾーンが損切りラインになる。そのあたりでポジションカットをするつもりで、少量のユーロドルを1.0608で売ってみた。流れに逆らっているので、1.06ちょうどを割り込んだら、やはりすぐに買い戻した。じっくりとユーロショートを持ちきれない状態であるのは確か。
ニューヨーク時間を通じても、米国株は堅調で、さらに一段高。その割にはドル円やユーロ円の動きは小さかったといえよう。ドル円に関しては121円台の前半から121円台の中盤で固まってしまったような感もある。ユーロドルのほうも1.04台は買いゾーンで、1.06台は売りゾーンになってしまっているようだ。
今週は週の真ん中にFOMCを控えているので、もうちょっと利上げ時期の示唆を欲しいということで、積極的なポジショニングが控えられているためであろう。雇用統計とは違ってその後に出てくるアメリカの経済データは予想よりも悪いものが並び、ひょっとすると利上げ時期はやっぱり先延ばしされるかもという淡い期待もいっぽうであるようだ。
今日は日銀の金利会合だった。結果は予想通り、何のインパクトもなかった。今晩はアメリカ住宅着工件数のデータが出るが、やはりFOMC待ちのため値動きに影響を与えることが少ないものと思われる。私も今夜は休みたいと思う。
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