ドル円がほとんど動かない中で、ユーロドルは上下に激しく動いている日々が続いている。一日あたりの平均での値幅も150ポイントを超えているのだ。それなのに今年になってからの安値である1.04台を底値にして、1.05台から1.09台までのコアレンジを抜けきれていない。大枠でユーロドルは逆張りで攻めたほうがいいのだろうが、値幅が大きいだけに安易に逆張るのはたいへん怖いものがある。
昨日の欧州序盤ではユーロドルは1.06台の中盤だったのだが、急激に落ち込んできた。そして1.06台の前半へ。このまま1.05台に突入したらユーロドルの想定レンジ内の下限に近いところだとわかってはいても、下げも急速だったため、やはり1.0638とかで売りこんでしまった。どうせそろそろ下げ止められると思ってトレードしているので、ユーロショートはすぐにでも買い戻したい意気込みで持っている。
すぐにゲットアウトできるように、注文を成行でいつでも買い戻せるように、札を出していつでもボタンを押せるように準備だけしている。ユーロドルのこのステージでの下げは1.0625あたりまでだった。私も1.0650の手前で買い戻すハメに陥った。やはりここではユーロ売りをすべき場所ではなかったということになる。
ユーロドルの戻しはますます強まってきて、今度はレンジの上限を攻める動きになりそうだった。米企業決算ではGSやシティ銀など大手金融が出てきたが、いずれもアナリスト予想を上回るものだった。しかし為替相場ではドル高には振れなかった。むしろユーロの買い戻しに勢いがついて、ユーロドルは1.07台に乗せてくる。
でもミクロ指標は良かったものの、住宅関連や雇用関連といったマクロ指標が悪いものが並んだ。すぐにはマーケットの反応はなかったが、これがボディブローのように効いてきたのか、ニューヨーク時間ではドル安が進んだ。ドル円は118円台に沈み込んで、ユーロドルはさらに上昇して1.08台まで上がったりしている。
今日もミクロとマクロの指標がたくさん出る。しかしマーケットに影響を大きく与えることはないだろう。それよりも注目はドイツの長期債だ。昨日はついに10年ものの利回りは0.07%まで下がってしまった。いよいよマイナス利回りになるのかどうかの瀬戸際である。マーケットに膠着感が強まっているので、これが動き出す契機となるかもしれない。
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