昨日の欧州序盤ではドル円は定位置で120円ちょうどをはさんだあたり。ユーロドルはアジア時間で上がってきている途中の1.12台の前半であった。注目すべきはドイツ債の動きである。今週になって債券相場が再び崩れ出している。これが金融緩和中のECBの手法の問題も含めて、効くのか効かないのかの不安をマーケットに与えている。
そして債券相場の崩れは簡単に株安につながる。そして為替相場ではドル安につながるというパターンを繰り返している。ユーロドルが1.12台まで上がってきたのも、月曜日に債券相場が下落に転じたからだ。
その債券相場は欧州序盤では安値攻めで始まった。マーケットは完全にリスクオフ。ドイツ株もグローベックスでの米国株も大きく値を下げる。私もパターンに従ってドル売りで参戦。ドル円はあまり動かないと思うから、ユーロドルのロング攻めとなる。
私はユーロドルを1.1244で買っていった。昼間のレベルから見るとすでに100ポイントも上がってしまっているので、いかにも出遅れ感がいなめない。まあトレンドフォローだと割り切って臨むしかない。後はドイツ債の切り返しに注意するだけ。
と思っていると、ドイツ債が急反発してきた。同時進行的に下げていた米国債も上がってきた。ドル安もいったんはここまでかと考えて、私はユーロドルを1.1262で売り払った。結局、ユーロドルは1.1278までが戻しの高値だった。そしてすぐにユーロドルも反落に向かった。短時間のトレードではあったが、あまりにもマーケットのテーマとドンピシャの値動きだったので、変な意味での驚きがあった(笑)。
翌日の朝は早いので、夜中はマーケットに付き合わなかった。ニューヨーク時間では為替相場はあまり値動きがなかったようだ。しかし債券相場は底打ちをして切り返してきたので、マーケットのリスク許容度は回復。
米国株も大幅安から値を戻した。そしてユーロドルも頭の重い展開となっている。債券相場のほうに関心が集まっている分、もはやギリシャの債務問題が大々的に取り上げられることは少なくなった。
本日のアジア市場では為替相場はとても限られたものだった。今晩の注目も債券相場になる。欧州序盤で安値攻めをしなかったならば、通常の相場展開になるだろう。債券相場の下振れに注意したい。
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