8月に入ってドル円もユーロドルもめっきり動かなくなったのを横目に、先週は中国の人民元で騒がれた。騒いだといっても、そんなに大きくは動いていない。全部で3%強ほどの通貨安だけだ。ドル円でいったら3円幅ほど。ということは取り立てて騒ぐほどのこともないのである。これまでも人民元は管制相場を続けてきたが、それが反転したから驚いただけだろう。
その半面で、通貨安となって苦しんでいる国も目立ってきた。トルコリラなどは政治的なリスクもあって再び対ドルで歴史的な安値を連日で模索するなど、通貨安に歯止めがかからない。インド中銀なども依然として通貨の買い支え介入をしているようだ。また今週になってタイのバンコクで爆弾テロが起こったが、これは軍事政権が続いているのもあいまってバーツ売りを誘っている。
そして久しぶりに私も見て驚いたのだが、ロシアンルーブルである。昨年末には原油価格の急落で、資源国通貨の代表のようにして売りこまれたロシアの通貨。対ドルで一時的に70ドル台をペイドしたのは記憶に新しい。
それが原油相場の落ち着きとともに50ドル台まで値を戻していたのが、やはり昨今の原油安の影響で65ドル台まで上がってきている。再びパニック的なレベルに到達するまで、もうちょっとだ。同じようにして資源国関連の通貨は同じような状況にある。
私のようにドル円かユーロドル、ときどきユーロ円しか取引しない人にはあまり関係は少ないに思われる。しかし先進国通貨があまり動かない中でも、周辺地域でひたひたと危機が迫っているのを感じている今日この頃である。
ところで昨日は一日を通じても小動きだった。ドル円はいつ見ても124.30とか124.40だった。ユーロドルも1.10台の中での動きにとどまった。私は予定通りに何もしなくて、一日休養。
中国株がアジア時間で大きく下がったのに、欧米の株価があまり反応しなかったのが、マーケットの緊張感をなくしたのだろう。でもいつ反動が出てくるかもしれず、気にはかけておきたいところだ。
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