■エマージング通貨も急落している
WTI原油先物(※)の40ドルを下回る急落とともに、マレーシアリンギットやシンガポールドルなどエマージング通貨も急落しています。
(※編集部注:「WTI」とは、米国テキサス州西部とニューメキシコ州南東部で算出される原油の総称。「WTI原油先物」は、ニューヨークマーカンタイル取引所(NYMEX)で取引されており、NY原油先物などとも呼ばれる。「WTI原油先物」は、北米の原油価格の指標となっている)
(出所:米国FXCM)
(出所:CQG)
■GPIFなど公的年金が米ドル/円や日経平均で買い!?
急落後の2日間、連日GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)などの公的年金資金の買いが、米ドル/円や日経平均に断続的に観測されています。
その成果もあってか、米ドル/円は120円台まで値を戻しています。
ただ、チャート上で重要なレジスタンスレベルとなっている7月8日(水)の安値120.41円や200日移動平均線の120.72円などが戻りのメドとして意識されており、急激な買い戻しにもつながっていません。
(出所:米国FXCM)
中国人民銀行が1年物預金金利と貸出金利を0.25%、預金準備率を0.5%同時に引き下げるという異例の緊急利下げを行うなど、中国当局もその対応に苦慮していますが、今回の「実質的人民元切り下げ」に端を発した急激な資本市場における調整の動きが、マクロ的な構造変化を水面下で進行させてしまうような深刻な状況となっている可能性も否定できません。
しばらくは、落ち着きどころを探るべく、神経質な展開が続きそうです。
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