先週の金曜日はアジア時間でもリスク回避が進んだ。日本株が重かったのだ。注目の中国株は休みで取引されていない。しかし市場の不安心理を減らすには、それだけでは足りなかったようだ。
ドル円も119円台の後半だったものが、スピードこそないものの、着実に値を切り下げてきて、欧州序盤には119円台の前半まで下落。そして119円を割り込んでくる局面もあったが、すぐに119円台に戻してきて、そのまま雇用統計のための様子見に入った。
雇用統計は予想よりも良いほうがいいのか、悪いほうがいいのか。マーケットの反応はどちらだった方が、激しく動くのか。当面のテーマは9月利上げがあるのかないのかだから、数字が良いほうが激しさを増しそうだ。
利上げがあるように良い結果だと、まずはドル金利の上昇からドル買いとなるだろう。そして株価が下がってくるのも必然で、そうなるとリスクオフとなってドル円などは売りこまれる。そういった展開となる可能性が高いと思うので、私もそれに合わせようと思った。
しかし結果は就業者数の増加分は16万人台にとどまるなど、パッと見たところ、すこぶるひどい結果となった。ファーストアクションはドル売り・株売りで反応した。しかし失業率が5.1%に低下しているのだから、それほども悪くはなさそうだという見直しも直後に起こって、ドルは買い戻しが入った。
株価もツラレて上昇。マーケットは完全に切り返しにかかった。私も最初のドルの下げ局面でドル円を売りこんでみたが、すぐに15秒も持たないで損切りさせられた。ドル円もユーロドルも、この発表直後の5分間くらいでレンジが決まった。
その後の動きはこのレンジ内での動きにとどまった。ニューヨーク時間ではドル安が進んだものの、レンジブレークには至らずで、やはり3連休を意識した早上がりモードの週末となっていった。
週末にG20の会合があった。通貨切り下げ競争に懸念を示し、またアメリカの早急な利上げにも懸念を示した。それがどんな影響をマーケットに与えるのか、市場がオープンするまではわからなかった。そして期待された今日の早朝のグローベックスオープンでは、とりあえず米国株が上昇して始まった。
それでマーケット全体はG20スルーで世界経済はなんとか持ち直すのではないかという期待でいっぱいになったようだ。ドル円も上昇。朝がたから50ポイントほども上がってきたが、やはり依然として上値は重い状況が続いている。本日はアメリカが休みな分だけ、早い時間でマーケットが動かなくなりそうだ。勝負は欧州時間の午前までと割り切って、早々に私もお休みモードに入ろうかな。
日本時間 15時20分
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