昨日の欧州序盤では、ドル円は119円台の中盤だった。ユーロドルが1.14台を見せてからというもの、ちょっとドル売りの勢いに注目が集まっている。通常ならば、ドル円をそろそろ拾い場かなと考えてしまうのだが、安易に買っていくわけにはいかない。
少なくともユーロドルの反転・下落を見極めないといけないところである。そしてできれば米国株などの切り返しといった、外部要因でのリスク相場の差さえも必要なところだ。
ニューヨークオープン前の米企業決算では、ウェルズファーゴもBOAもアナリスト予想を上回った。
グローベックスでの米国株がやや上昇気味になってきたのを確認して、私もようやくドル円を買ってみた。119.62である。それまでの最大押し目が119.45あたりまでだったので、次に押したときの損切りの投げ売りは119.40でよいだろう。
ところがミクロ指標と反して、経済指標といったマクロは悪いものが並んだ。小売売上高は予想を下回り、そしてPPIといったインフレ指標も低めとなった。これで市場全体がリスク回避のほうに傾き、ドル円も下落。私のストップ注文をダンにして、119円台の前半まで差し込んだ。
そのまま119円台の前半での安値張り付きとなったので、動かないものを見ているわけにもいかず、私は早々に寝た。夜中にベージュブックの公表でドルは一段安したようだ。これまで「全地域で回復」といった文言が多かったのに、「6地区で停滞」とか「ドル高が輸出に打撃」などのネガティブな表現が目立った。
これを機にドル安が進んで、ドル円もユーロドルも日中のドル安水準を下回ってきた。ドル円は118円台に突入し、今月の初めの雇用統計のときに突っ込んだ118.69に迫った。ほんの数ポイントは抜けることに成功したが、やはりサポーティブにふるまったようだ。大きく下値トライはしなかった。
今日になってアジア時間で株価の反転が見られて、それにともなってドル円も上昇。119円台まで戻してきている。このままだとやはりドル円はレンジ相場のままだったかということになる。
もう一晩だけ見守りたい感じがするが、次のドル円は118円台もロングにしておくのが、手元ですぐにできる作戦だろう。昨日の安値である118.63を下回ったら、ロングポジションはカットするのである。
日本時間 15時30分
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