先週の後半は大きなイベントが続いたが、その最後が金曜日の日銀会合だった。30日には追加緩和せよというような政府筋からの圧力もある中、今月中旬のGDPを見たいという意向もあり、判断に苦しむところ。
それでも期待だけはあって、マーケットは完全にリスクテークで決定会合を迎えた。結果はノーアクションだったので、それまでのリスクテーク分の調整が入った。日本株も急激に投げ売りが出て、それに伴ってドル円も下げ足を速めた。
ドル円は120円台の前半まで下げたが、なんだか最初から申し合わせたように補正予算の話が飛び出してきた。リークなのかどうかはわからないが、3兆円規模という金額まで具体的に出てきたので、マーケットにとってはサプライズだ。
すぐに相場はすべて反転し、日本株が急速に切上がっていく。そしてドル円も急反発に向かった。私もこの過程でドル円をショートにしていたが、120.60超えで損切りさせられた。日本株が値を切り上げていっている間は、ドル円も高値追いが怖くはない。
それで簡単に121円台まで戻してきた。私も少しずつドル円のロングで攻めたりもしたが、日経先物が19200円近くになってきたので、ドル円をロング攻めするのもここまでかなと考えて、やめて様子見することにした。
だが日本株のこのレベルは8月下旬の急落の後の、最大の戻し水準だからである。多くの逃げのオファーが並んでいてもおかしくはないところというのがテクニカル面からの要請である。
ドル円と日経先物は相関性が高いので、ドル円が上がっていくためには、ここから日本株が一段高しないといけない。重要なレジスタンスでもあるので、それは上抜けを確認してからのほうが安全策なのである。
するとやはり日本株は頭打ちの形となった。ドル円も121.45あたりまでは勢いよく上がったものの、すぐに反落の運びとなった。私も遅まきながらも121円ちょうど割れから、ドル円の売り参戦。欧州序盤にかけて再び120円台の前半まで突っ込むなど、リスク回避の流れに乗っかることができた。
そして今日も期待とともに進んだリスクテーク分の調整が続いているが、今日は明日に日本の休みが控えているため、ちょっと動きづらい。今週は経済イベントが少なく、週末の雇用統計までは様子見の姿勢が強まるのかもしれない。
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