金曜日のアジア時間ではドル円が122円ちょうどを挟んでの動きであった。ここからは見方がわかれるところ。先週の安値である121円台の前半を底として、ドル円は上がっている見方がそのひとつ。今週の水曜日にはFEDが利下げをすることがほぼ確実視されており、それが強力にドル買いの意欲を煽っている。
一方でドルの戻りは鈍いとする見方である。ユーロドルに見られるように、ドルの上値攻めは当面は終了したとする考えである。とくに原油安が続いている現状としては、マーケットのリスク回避を誘いやすい。そうなると再びドル金利の先高観が委縮し、ドルロングのポジション調整を促してしまう。
注目の原油価格は36ドル台でぴったりと安値張り付きをしている。ここまで張り付いていて、戻りのショートカバーを見せないところを見ると、相当に下サイドに行きたがっているとしか思えない。私もそれが株安につながり、やがてはドル円やユーロ円の安値攻めをもたらすと考えているところだった。
だが売り場を探していたのだが、まったく戻りはない。ドル円は121円台の後半からズルズルと121円台の前半まで下がってきてしまった。あまりにもスピードも勢いもなかったので、私もつい売りそびれてしまった。次に売るとしたら週の安値である121.07をわりこんできたところにするしかないのか。
クリスマス商戦が気になるところで、アメリカの小売売上高の数字が発表された。その瞬間だけドルは跳ね上がったが、相場の流れを変えるには至らず。すぐにドル円は下攻めに向かった。今度は私もドル円を売ることができた。121.44で売りこんでみたが、ショートカバーも怖いので、あんまり耐えることは無用の長物だろう。15ポイントリスクの30ポイント狙いが当面の作戦だ。
これは上手くいった。ドル円は121円割れことはしなかったものの、先ほどのステージの安値は下回ってきた。自分は利食いで買い戻して一服していたら、ドル円はついに120円台に突入してきた。米国株のオープンもあり、安く始まった。また原油相場も思い切り新安値を狙っている。
マーケットは完全にリスクオフ。私も120円台でもいいから売って行きたかったが、土曜日の早朝から用事があったので、ポジションを持って週超えするリスクを避けることにした。
ドル円は120.60あたりまで下がった。そして米国株は大幅安を演じ、日経先物も18600円台まで下げている。原油は1ドルくらいしか下がっていないのに、ちょっと過敏な反応となっている。これまで原油安をナメきっていたような動きだったのだから、今回のリスク調整は仕方のないものかもしれない。
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