昨日はアジア時間で日本株が大聞く上昇するなど、リスクテークの流れが顕著となった。そのためドル円もずっと116円台でやっていたのに、いとも簡単に117円台の中盤まで値を戻してきた。しかし何の材料もない。はたしてこのリスクテークが本物なのかどうか。それは海外市場での動向から判断するしかない。
欧州株は下落基調で始まった。ドイツ銀行の信用リスクに問題があるとかないとかニュースに出ている。しかしユーロは全面安しているわけではないので、マクロ的にそれほども重大なことでもなさそうだ。
それに加えてギリシャの改革がどこまで進んでいるのか、報告書を上げる時期が近付いているとも言われた。だがこれも別に今日、いきなり噴出した事実ではない。しかしそういった報道がなされたのが市場のムードを暗くしたものか、欧州株は一段安し、グローベックスでの米国株もとても安くなってきた。
日本株はナイトセッションの日経先物で見るしかないが、それも昼間のゲインをすべて吐き出しつくしている。そのためユーロ円を筆頭にクロス円が全面安となっている。ドル円も相関性が強いため、言うまでもなく116円台に逆戻りだ。
ここ1年余りの間、115円台では何度も止められている重要な下限であり、明らかなサポート場所でもあるので、なかなか115円台でドル円をショートに振るのは難しい。そのようにしてテクニカル面からの状態を意識しすぎて、115円台への突入では何も手が出なかった私である。
手が出ないといっても流れにそってドル円をショートに振れないというだけであって、反対に買うことはできる。そもそもテクニカル分析というのは相場の引っかかりどころを探る作業である。引っかかるというのだから115円台のローではロングにしてみるのである。そして引っかからなかったら、そのときには即座に損切りである。
ニューヨークオープンまでにドル円は115.15あたりまで安値をつけた。そこで私は115.25で買ってみた。ここで買う以上は、完全な逆張り。だから114円台突入とともにポジションカットの態勢を取らざるをえない。ロングで持っていても、フィーリングがベアなので、そんなに長くは持ってはいられないだろうと想像がつく。
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