昨日は週明けだったが、総じてリスクテークの流れが続いた。これまで押し込まれ一方だった日本株は急伸し、これまで株を買いたくて買いたくて仕方のなかった向きが全部、出動したような格好だ。ドル円は113円台を割ることはないだろうという強気の観測もたった。
そこで私もスモールでドル円をロングで何度か入ってみた。東京クローズ間際にドル円は114円台にも乗せてくるが、欧州序盤では利食い売りが出てきて後退する。しかしドル円の腰は強い。ニューヨーク時間になってドラギ総裁がユーロの緩和の姿勢を強調。
お陰でユーロドルの下落がリードする形でドル相場全体が持ち上がった。ドル円も114円台に乗せてきて、まったくゆるみがない。私は夜中は寝てしまったが、114.70あたりまで高値を拡げている。ユーロドルやポンドドルは久しぶりに下げて、ドルの全面高の様相となった。
さて本日はマイナス金利の適用が開始される初日である。なぜ16日かというと、日銀に積んでおかないといけない準備預金というのが15日までの1か月を問題とするからだ。月単位で積んでいるのに、途中からマイナス金利、すなわち超過部分にはペナルティを科すというのでは、資金運用に混乱をきたすからだ。
そこで問題になるのが短期金融市場である。日本の場合は短期金利がインターバンクの無担保オーバーナイトに流動性が集中している。欧米のようにCP市場やレポ市場はほとんど機能していない。だから無担コールが注視されるのだが、ここでは資金の出し手と取り手が固定している。
その中で資金を余計に余らしたら、ペナルティである。つまりゼロパーセントでオファーしても、誰もとってこなければ、マイナス金利で運用しなければならない。それが果たしてマイナスのオファー金利が出てくるのかどうか。それが金融市場の混乱のもとになったら、マーケットはリスク回避を急ぐことになる。
日本株は高値を維持しているので、マイナス金利の悪い方面への影響は軽微だったとしていいのかもしれない。後は休み明けの米国市場がどうなるかである。すでにグローベックスセッションでは米国株が大幅に上昇しており、これがキープされるのかという点である。
またサウジとロシアが減産について協議するという。そちらから出てくる発言にも要注意だ。期待ベースで進んでいるものの逆に出た場合の反動も大きい。いずれにしても足元ではリスクテークが激しく進んでいるので、その反動による動きに注意したい。
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