昨日はアジア時間でドル円が軟化。112円台の前半まで下がったが、やはり前日の安値近辺だということもあり、サポートされてしまった。だからといって、ここから反転して上昇するというわけではない。上がっても売りたいという意欲のほうが強いように見える。
やはりイエレン議長が利上げのペースをゆっくりとしたものにするとした主張が効いているのだろう。私もドル円の売り場探しのスタンスである。このまま111円台にすんなりと入ってくれた方が、売りやすい。
突っ込んで売る分には、戻ったらすぐに出も買い戻せばよいのだから、取引の操作としては簡単だ。しかし戻りの局面をとらえるとなると、どこで売るのかが難しく、また流れに反しているので利食いできるまでには相当に時間がかかるのも覚悟しないといけない。
売り場を探していたのだが、ニューヨーク序盤で為替レートが少々動いた以外は、ニューヨーク時間の後半までほとんど値動きは見られなかった。ユーロドルが3か月ぶりに1.14台に乗せたというが、プライスアクションに激しさはなかった。
さて今晩は雇用統計である。いつものようにADP雇用指数が良かったのを参考にして、きっと良い結果が出てくるものと想定されている。就業者数は20万人くらいの増加が見込まれているのがコンセンサスだ。
FOMCも終わって、その中で4月利上げをしてまで利上げを急ぐ様子もなさそうだということが確認された後でもあるので、就業者数も多少、予想より良くても反応しきれないだろう。30万人でも超えてくれば話は別だが、25万人増でもサプライズにはならないではないかと思う。
相場を張って面白いのは、リスク回避の方向であろう。予想の20万人増を少しでも下回れば、それでよい。ドル円やユーロ円をショートにして攻めるのだが、マーケットの期待とは逆張りになるので、ポジションは発表直前に作るのがよいだろう。そうしないと発表前に損切りがついてしまって、体力を使い切ってしまうかもしれないからだ。
昼間のマーケットでは日本株が大きく値下がりし、2月下旬以降から醸していた日本株の割高感が調整された。しかしまだリスクテークのポジションが切り切れているわけでもないので、まだまだリスクオフの度合いが強まっても不思議はない。
とくに米国株が下がるようなことになれば、日経先物も大幅安を覚悟しないといけない局面委なるわけで、ドル円は今年の最安値をも視野に入れてくるかもしれない。雇用統計を受けての米国株の動きはとても重要である。
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