昨日本欧州序盤ではドル円は110円台の前半であった。5月に入って思いの他の切り返しによって上がってきたドル円相場だったが、その戻しの最高値圏にある。ひっきょう、買い圧力が高まろうというものだ。
FEDの6月利上げへの期待が高まっていることも、ドルを買いやすくしている。そして最近のユーロドルも値幅こそ小さいものだが、着実に切り下げてきている。ドルを買わない手はないといわんばかりである。
私もドル円を買って何度かロング攻めをしていたのだが、みんながロングを持っているためか、いいところでも買えないし、また素直に値上がりをして容易に売ることもできない。なかなかの苦戦であった。もちろん地合いは堅調なままなので、アゲインストになって苦しむということは少ない。
しかし時間がかかるというのは、ポジションを持っているだけでも苦痛なのである。あんまりはかばかしい戦績でもなかったので、昨日は早めに寝ることにした。昨日はユーロドルは一日を通じても30ポイントほどしか動いていない。ドル円もニューヨーク時間は小幅な動きに徹したといえる。
今日は朝からドル円がズルっと来た。早朝から日本人の買いを集めていて、今日もサミット期待での上値追いかなと思っていたところ、110円ちょうどを割り込んできたのだ。輸出など実需系の売りが出たようだ。
ロットはそれほどでもないというのに、110円台というのは5月の最高値圏だからテクニカル的に売り場だと思われたのだろう。そうしたオファーの意図は敏感になっていたマーケットにはすぐに感じ取られた。ドル円の下げは急であり、109.45近くまで落ち込んだ。そしてその後は値を完全に戻し切れずにいる。
こうした流れで現在はドル円が重い足取りである。海外市場にシフトしても、日本企業の売りイントがたくさんあったと伝わると、ますます重さを増すだろう。今日に限って言えば、ドル円は戻り売りスタンスで臨んだほうがよさそうだ。しかし欧州時間の、しかも早いうちに再び110円台に乗せてくるようであれば、その限りではない。
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