昨日は午前中にドル円がズルっと来た。輸出のまとまった売りが出たようだが、そのためにもう戻りは鈍くなるだろうという思惑が強くなった。なぜならば喜んで買い進んでいただけに、ロングのシコリがたまっただろうからである。そう簡単には110円台に戻して逃げられるほど、甘くはないだろう。
しかし欧州序盤ではドル円がモリモリと切り返してきた。まったく自分の想定とは違った展開となってきた。さっきまで109円台の後半は必ず売ろうと決め込んでいたのに、見事に裏切られた感じ。下がり始めたら売りこんでしまおうと身構えてはいたものの、まったく緩まず。そのまま110円台に乗せてきてしまった。
手が出ないのも悔しいので110.02でショートにしてみたが、私もあまり自信はなくなってきている。このまま110.35とかまでもっていかれても不思議ではない状態だ。朝がたのドル円の高値は110.20あたりまでだったので、110.25で買い戻しのストップ注文だけ出しておいた。
米国株はここ数日で大きく上昇してきているので、上げにはやや達成感に近いものが見える。それでなかなかリスクテークの展開にならない。確かに原油相場は50ドルの大台乗せを瞬間的に実現はしていたが、すでに49ドル台の中盤アッパーだったこともあり、それが大きく値を伸ばしているとはみなされなかった。
また6月利上げの可能性が高まったということで、このところドル金利は短期も長期も上昇傾向が続いていたが、昨日は金利は下がる一方であった。それがドルの上昇にも一定の歯止めをかけたようだ。ニューヨークオープンとともにドルは全面的に下げ傾向を強めてきた。
円も109円台のミドルまで押し込まれた。アメリカの経済指標の内容は良い悪いマチマチで、判断がつきにくい。私もいったんはポジションをスクエアにして様子を見ることにした。一日が終わってみれば、米国株もドル相場も狭いレンジ内の動きにとどまった。
サミットのほうからは目新しいものは出てこなくて、これは事前の予想通りである。日本が主張していた財政支出の増大で一致を見ることはできず、財政規律も同時にうたうなど、玉虫色の共同声明となりそうだ。つまり協調できなかったということだ。果たしてこれが今晩のマーケットにどう影響するのか。それをもっと見極めたいところだ。イエレン議長の講演も予定されている。
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