先週末の雇用統計でドル円が110円台から106円台のミドルまで急落した後、イエレン議長の発言や原油価格の50ドル台乗せなどもあって、なかなかドル円は下がらない状況となっている。しかし不思議なのは、それでも買い続けられるのかというと、時間の経過とともに下がってくるのである。
これは不思議な現象である。必ず106円台まで押し戻されてしまうのだ。しかし106円台から先は進まないので、なかなか106円台から売りこんでいく気にはなれない。それでまた買い上げられるという展開の繰り返しである。
つまるところチャートで説明するところのディセンディング・トライアングルを形成しているということだ。確かに戻しの高値は徐々に切り下がってきている。しかし明確なダウントレンドと違って達成感がないのは、やはり下値が限られているという現状であろう。
ますます一点に集約してくるのがディセンディング・トライアングルの進み方なのだが、これはテクニカル的にはいずれ下抜けするものとされている。このテクニカルがワークするかどうかは結果を見ないとわからないが、今は尊重して下抜けするまでは逆張りでスケベロングにしてみたい。
またそのロングはあまり欲張らないで、程よいところで利食いする。そして106.40あたりを下回ってきたならば、それは大きく突込みショートメークの絶好の場だと解釈するのである。またそのように注文を置いて、自分のスタンスを試すことにする。
昨日は欧州序盤でドル円は、アジア時間のレベルよりも値を戻してきた。107円台である。また106円台を売ったひとは失敗の憂き目を見ているのだ。通常であればもっとショートカバーを誘ってもいいところなのだが、やはりこういうときは日ごろに役にも立たないファンダメンタルズがものを言ってくるのだろう。
どうやら7月利上げが吹っ飛んだのが、ドルの株の調整を強いているのは間違いない。ドル円もユーロドルも相場の戻りの割高になった水準のドル買いは慎まないといけないのだ。
ニューヨーク勢の参入では、やはりドル売りが出てきた。ドル円は前日と違って、いとも簡単に106円台にまで押し込まれた。そして再び106円台のミドル割れをアタック。しかしいかんせん、材料薄。値動きにはまったく勢いというのがなかった。私も当初の計画通り、スモールだけドル円を買って、朝まで値かしておいた。むろん106.40にはド転ショートのストップロスを置いてある。
朝には106円台の後半まで値を戻していた。速攻で利食い売りして、ドル円の戻りを見極める。しかしアジア時間ではドル円の107円台は見られなかった。そしてご丁寧に再び106円台の中盤を攻めている。
ここから上下の1円の動きを当てるのは、たいへん難しい。つまりドル円の107.50と105.50とどちらが先かということだ。上がるか下がるかはテクニカルでは答えは出ない。だからできることといえば、106.40あたりでド転ショートだけなのだろう。
日本時間 15時30分
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