昨日のアジア時間ではリスク回避の姿勢が強まって、ドル円もズルズルと下がってきた。106円台をキープできずに、欧州序盤に至るまでには105円台に突入した。私もドル円をショートに振って、細かく刻んでいく。大きな巻き戻しもなかったので、105円台の中盤まではついていけた。この間、ユーロ円の下げがきつかった。
欧州勢がユーロ売りに励んでいたので、ユーロクロスが全面安となっている。イギリスの国民投票への不安から欧州売りの形となっているのだが、肝心のポンドはそれほども下がっていないようにも見える。ユーロポンドも下がっているからだ。だからイギリス発の材料とみなすのは早計だ。
ドル円のサポートとして注目すべきなのは、今年の最安値である105.55である。そこで止まるという必然性はないが、客観的な記録でもあり、しかるに重要なサポートを形成しているはずだ。だからテクニカル的には、まずはそのちょっと手前では買ってみるという作戦を取ることになる。逆にいうと、ここで買わないならば、もうチャートとか見ている必要はないということだ。
ただしテクニカルといっても万能ではない。引っかかりもせずに、そのまま抜けて行ってしまうかもしれない。それはそれで抜けたら即座に損切りをしてポジションをカットすればいいのだから、それもポイントが定めやすい。まあ、105.65で買えたらいいなあ、という感じと、105.50でロスカット。これでよい。またマーケットでは同じことを目論んでいる向きも多いはずだ。
最初の押しは105.65を下回ってきたのだが、怖くて買えなかった。これではいかんなと思って、買いにいこうとしたら、そこからの巻き返しは激しかった。106円台まで戻してしまった。なんじゃ、こりゃ、という感じ。完全に失敗だ。素直に自分のアイデアに従って、目をつぶって買っておくべきだった。しかし後悔しても仕方がない。次の押し目は怖がらずに買おう。
するともう一度同じ水準まで、ドル円は押してきた。ここは買うべしということで、105.68で購入した。むろんストップ注文は105.50で置いてある。18ポイントのリスクなので、2倍の36ポイントは取りたいところだ。ということは再び106円台乗せまで利食いを我慢する必要がある。
ドイツ債の10年ものの利回りもマイナス領域に入ってきて、いよいよユーロ絡みが重い。ユーロ円の重さがドル円の伸びを妨げている。しかし後はマーケットに任せるしかなく、OCO注文の状態で待つしかない。
ニューヨークの序盤に107円台に乗せてきたので、そこで速攻で売り払った。前回の戻しも107円台乗せがせいぜいだったからだ。その後のドル円の値動きは実につまらないものに徹していて、106円ちょうどを挟んで狭いレンジに終始した。
さて今晩はFOMCである。金融マーケットでは完全に6月利上げはないものを織り込んでいる。実際には政策金利に変更はないのだろう。サプライズを期待するとすれば、声明文の中である。
12月利上げもできなさそうな弱い見通しが優勢だと、ドル相場は大きく崩れることになるだろう。ドル円も105円割れは必至で、ユーロ円はストップロスを巻き込んで3円くらい下がっても不思議ではない。しかし弱い見通しが出るくらいだったら、3週間ほど前のFEDメンバーによる6月利上げの主張は何だったのだろうかという気もする。
日本時間 16時20分
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