ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

西原スーパーバナー
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
西原宏一・大橋ひろこの「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」

日銀会合への市場の評価は真っ二つ!
米ドル/円はこのまま反発しそうな感じも…

2016年09月26日(月)18:56公開 (2016年09月26日(月)18:56更新)
西原宏一&大橋ひろこ

100万口座達成!GMOクリック証券は最短即日取引可能!

■金融緩和の強化か、テーパリングの序章か

先週、9月20日(火)~21日(水)に開催された日銀会合とFOMC(米連邦公開市場委員会)。米利上げの見送りは予想通りでしたね。

利上げ期待が12月に持ち越されただけでしたね。

見方が割れているのは日銀。黒田さんの発表した「イールドカーブコントロール」と「オーバーシュート型コミットメント」です。

【参考記事】
マイナス金利の深堀りはなく相場乱高下! 日銀は金融政策の何を変更したのか?

市場の声としては、「実質的なテーパリング(金融緩和の縮小)の序章」と見る人が増えていますね。


これまで金融緩和を拡大すると米ドル/円は10円単位で上昇してきた。ところが今回は1円落ちただけ。


もしも本当にテーパリングならば10円とは言わないまでも、もっと急落していい。

米ドル/円 4時間足
米ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足

「市場がまだテーパリングだと気付いていないだけ」とする声もありますが、100円すら割らなかったところを見ると、このまま反発しそうな感じもあります。


■バーナンキは「ヘリマネに似ている」と指摘

一方で、2%目標の達成時期を無期限にしたことは「金融緩和の強化」だと見る人もいますよね。


前FRB(米連邦準備制度理事会)議長のベン・バーナンキは「ヘリコプターマネー政策に似ている」と評価しています。

 

政府の借入金利を無期限でゼロに維持する政策は財政ファイナンスの要素がある、ということですが、仮にそういう認識が広がれば、円が猛烈に売られることもあるんじゃないでしょうか?

バーナンキ前FRB議長は日銀の結果を「ヘリコプターマネー政策に似ている」と評価

バーナンキ前FRB議長は、今回の日銀会合の結果を「ヘリコプターマネー政策に似ている」と評価

(C) Bloomberg

見方が真っ二つに割れていますよね。今週(9月26日~)は日銀総裁の黒田さんの講演が26日(月)と28日(水)に予定されています。


黒田さん自身の説明によって市場の評価が固まってくるのでしょう。

先週(9月19日~)の日米中銀の結果でも結局、米ドル/円はレンジのまま。


11月8日(火)の米大統領選挙を控えて、様子見ムードなのかもしれませんね。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足

9月27日(火)の朝、1回目のテレビ討論会があります。

 

トランプ大統領となれば圧倒的に米ドル安・株安なんでしょうが、今週、来週で決まるものではありません。情勢を見極めていきたいですね。

アメリカも一枚岩ではないんでしょうね。トランプを大統領にしたくない勢力も強い。


大統領選前に株価が暴落すればトランプへの追い風になってしまうから、少しずつ調整させながら利上げを先送りすることで株価を下支えしている構図なのかも。

同感です。米国株のチャートは今にも崩れそうな形をしているのに大崩れしない。大統領選が終わるまで大きくは崩れないのかもしれない。

NYダウ 日足
NYダウ 日足

(出所:CQG)

■「原油の増産凍結は困難」がコンセンサス

コモディティでは9月28日(水)に原油の生産国各国による非公式会合が開かれます。


増産凍結で合意できるかどうかが焦点ですが、合意は難しいというのがコンセンサス。

サウジアラビアでは本日(9月26日)、民間銀行への緊急融資のニュースが流れていましたね。


合意する気があるのなら原油価格上昇で銀行は助かるのでしょうから、会合直前に緊急融資したということは合意する気がないのかなと思ってしまう。

経済制裁を解かれたばかりのイランとの増産凍結合意はハードルが高いでしょう。考えてみれば、サウジアラビアとイランは1月に国交を断絶しているわけだし…。


4月にドーハで開催された非公式会合でも増産凍結合意はできませんでしたが、原油はそんなに下げなかった。


今回も増産凍結合意があればサプライズで上がるのでしょうけれど、合意できなくても大きなインパクトはなさそう。

WTI原油先物 日足
WTI原油先物 日足

(出所:CQG)

ただし、需給を見ていると上値の重い展開を強いられると思います。

 

それでもレンジで安定した値動きが続いていますので、金融市場全般のリスクとなることはないんじゃないかな。

それと今週(9月26日~)は9月最終週。実需のフローが増えてくる可能性があるので要注意です。


気をつけるべきフローが出てくればメルマガ「FXトレード戦略指令!」でフォローしていきます。


さて、今週(9月26日~)ですが、米ドル/円はBrexit(英国のEU離脱)で99.02円をつけましたが、明確に100円を割り込めないまま3カ月が経過。


このままだとテクニカルでは反発する可能性が高まってきます。

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足

ただ今週(9月26日~)は日銀の新たな政策に対する評価、とくに海外勢の見方がはっきりしてくるのを待って戦略を組み立てていきたいですね。

(構成/ミドルマン・高城泰)

CFD口座おすすめ比較

【ザイFX!編集部からのお知らせ】

 ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)です。

西原宏一のトレード戦略指令!

「トレード戦略指令!」は登録後10日間無料解約可能なので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。

人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
トルコリラスワップポイントランキング バイナリーオプション比較 CFD口座おすすめ比較
トルコリラスワップポイントランキング バイナリーオプション比較 CFD口座おすすめ比較
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る