フランス総選挙、東京時間に大勢判明へ
昨日(6月30日)はフランス総選挙の投票日。日本時間の午前3時に投票が締め切られるため、本日(7月1日)東京時間には大勢が判明するはず(※)です。
週末のユーロは特に売られていないようですが、月末フローの影響でしょうか?
(※編集部注:本記事執筆時点では、極右・国民連合(RN)が得票率1位で、マクロン大統領率いる中道・与党連合は3位と予測している報道が複数見られている)
ただの月末ではなく半期末だったため、その影響は差し引いて考えないといけないですし、7月7日(日)にはフランス総選挙の決選投票も控えています。
半期末要因でユーロが強含んでいたのなら、週明けに下がる可能性もありますか?
そうなのですが、ただユーロ/米ドルはオプションでガチガチに固められており、ユーロクロス(ユーロと米ドル以外の通貨との通貨ペア)のほうが動くのかもしれません。
また、7月1日(月)から7月3日(水)までECB(欧州中央銀行)フォーラムが開催されており、ラガルドECB総裁はもちろん、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長も参加するため、一応気にしておいたほうがいいでしょう。
米ドル/円は神田財務官の7月31日までの任期中に介入があるなら、158~163円程度のレンジを想定し、160円割れを拾えばいい
日本でも期末の米ドル買い需要が強かったのか、金曜日(6月28日)の仲値で161円を突破しました。
神田財務官は退任することになりましたが、任期は7月31日(水)まで。神田さんの在任中に為替介入が入る可能性は十分あります。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円の介入は165円程度まで入らなさそう。神田財務官の任期満了で吹き上がったら介入か!? スイスフランを対円、対ユーロで買い継続! 週末のフランス総選挙に注目(6月24日、西原宏一&大橋ひろこ)
こうやってじわじわ円安が進むと入りにくいですね。4月29日(月)のように一気に急騰してくれれば大義名分もつくのですが……。
いつ介入が入るかわからないので、ロングも持ちにくいですね。
介入を想定するなら、急騰したところで利食うか、介入で落ちたところを買うか――161円の高値を買う必要はないでしょうね。
158円から163円程度のレンジを想定して、160円割れを拾っていけばいいのでしょう。
(出所:TradingView)
日銀会合で利上げ+テーパリングのダブル・サプライズ議論が報じられるも、為替の反応は限定的
7月31日(水)の日銀会合(日銀金融政策決定会合)に向けて、大規模なテーパリングと利上げのダブル・サプライズが議論されているとの報道も出ましたが、為替の反応は限定的でした。
市場は絶対的な金利差のみにフォーカスしてしまっていますね。
ヘッドラインで1、2円下げることはあるのでしょうが、拾われてしまうので押し目にしかなりませんね。
中期の円安は変わらないとみていますが、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は豪ドル/円が107円、スイスフラン/円が179円の高値をつけて、オシレーターは買われすぎとなっています。
最近はエクストリームな買われ過ぎになってから反落することもあるため、その点は警戒ですね。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
英国総選挙、米雇用統計などイベント多い
今週(7月1日~)、7月4日(木)は独立記念日で米国が休場ですし、英国は総選挙です。政権交代が確実視されているからか、材料視されていません。
僕も気にはなっていますが、取引の材料になる感じは今のところありませんね。
今週は7月5日(金)の米雇用統計を筆頭に、経済指標の発表が相次ぎます。
指標が悪化すると米金利を押し下げて、米ドル/円が押し下げられるという可能性が強い週かなとは思います。
年内の利下げ織り込みは1.7回程度。1回と2回の間を右往左往するのでしょう。
米国株市場ではNIKEが1日で20%暴落しました。特に材料があったわけではないのですが、売上不振などを懸念されたようです。
経済指標を見ても、小売関係は弱い数字が続いていますね。米国株は指数も下がっているため、週明けの米国株市場にも注目です。
(出所:TradingView)
フランス総選挙、欧州市場での反応を見極めたい
米大統領選のテレビ討論会もありましたが、バイデンさん劣勢との評価ですね。
共和党支持者は「バイデンさんがあまりに劣勢だと選挙から離脱する可能性が出てきて困る、バイデンさん相手なら楽勝だから」という意見でした。
今週の戦略はどう考えますか?
フランス総選挙の結果と、その影響を見極めたいですね。東京時間に大勢が判明して動いたとしても、マザーマーケットの欧州市場は違う反応をすることもあります。そこまで見極めてからですね。
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