日銀会合、利上げ織り込みは30%程度。リーク記事が出ればまた変わってきそう
今週(7月29日~)の注目は、7月31日(水)の日銀会合(日銀金融政策決定会合)ですね。
利上げを予想する向きもありますが、今回はなさそうですよね?
ないとは思いますが、先物市場での織り込みは週末時点で30%程度まで上がっています。
意外と高いですね。
日銀会合の前日くらいには、日経新聞からのリーク記事が出るでしょうし、そうした観測記事によってまた変わるでしょう。
米ドル/円の162円は中期の天井に見える。160円台も難しそうで、日銀会合などで大きくリバウンドすれば売り場か
もうひとつの焦点が、国債買い入れの減額計画です。現在は月額6兆円程度ですが、これをどこまで減らすのか。
コンセンサスは2年後に半減の3兆円程度でしょうか。
そうですね。それに加えて、四半期ごとに5000億円ずつ減額していくといった予想もあります。
これについても観測記事を待ちたいですし、結局は出たとこ勝負になりますね。
先週(7月22日~)の下落で、高値から米ドル/円は10円、日経平均は4800円下げました。今週はリバウンド相場となるかもしれないですね。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
日銀会合後の米ドル/円はこれまで、必ずと言っていいほど上がっていますからね。
ただ、米ドル/円のチャートを見ると、162円で中期的な天井をつけたようにみえます。リバウンドすることはあっても、再び160円台へ乗せるのはしんどそうに見えます。
それは私も同感です。
もし今週、日銀会合などで大きくリバウンドすることがあれば、売り場と考えていいかもしれません。
(出所:TradingView)
急すぎる米利下げ期待に違和感。経済指標が少しでも強めの数字になると、反動が出そう
日銀会合の後には、FOMC(米連邦公開市場委員会)も控えています。今回は現状維持で、9月に利下げというのがコンセンサスですね。
9月の利下げ織り込みは100%ですね。
ダドリー前NY連銀総裁は、7月に利下げすべきとすら主張していました。
さらに先の織り込みを見ると、12月までに2.7回。つまり、9、11、12月と3回の連続利下げが織り込まれています。
利下げ期待が急に高まっていることに違和感というか、警戒感を覚えます。経済指標がちょっとでも強めの数字になると、反動がありそうです。
利下げに前のめりになりすぎているということですね。
金曜日(8月2日)には米雇用統計も発表されますから、強い結果だと米金利が大きく反発するかもしれません。
米利下げは半導体、テック銘柄のみ物色されてきた米国株市場のゲームチェンジとなりそう
日経平均の調整は少し長引くかもしれません。
3万7000円割れも充分にあり得るでしょうが、下がったところは中期的な買い場だろうと思います。
利下げの織り込みが本格化し、米国株市場では、今まで買われていたマグニフィセント・セブン(※)銘柄が売られ、中小型株やバリュー株が買われています。ラッセル2000やNYダウが強く、ナスダックやSOX指数が弱い。
米国の利下げは、これまで半導体、テック銘柄のみが物色されてきた米株式市場におけるゲームチェンジとなると見られます。
(※編集部注:マグニフィセント・セブンとは、マイクロソフト、アマゾン、テスラ、アルファベット、エヌビディア、アップル、メタの米ビッグ・テック7銘柄のこと)
半導体やテック系の上昇が終わるわけではないにせよ、当面、高値を抜いていくのは難しいかもしれませんね。
豪ドル/円の売りは、日銀会合前にスクエア。短期の日銀トレードか、スイングは結果を見て慎重に判断
今週の戦略はどう考えますか?
メルマガでお伝えしたとおり、今は豪ドル/円の売りですが、日銀会合はスクエアで迎えたいと思います。
日銀トレードを好む人が多いのか、日銀会合後は大きく動くため、短期であれば流れに乗ってもおもしろいかもしれません。1円上がったところで買っても、さらに2円上がったりしますから。
ただ、スイングのポジションについては、結果も見ながら慎重に判断したいと思います。
(構成/ミドルマン・高城泰)
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