ドイツ銀行の罰金の問題が市場を揺すぶっていた。それで金曜日の東京市場ではリスク回避の動きが先行。マーケットは不安な面持ちのまま、ドル円も重い足取りが続いた。しかし午後からは急速に反発。
ドル円は101.75あたりまで吹き上がった。しかし欧州序盤にかけてはふたたび軟化。やはりドイツ銀の問題に関して心配が拭い去れないのであろう。
ドル円は1円も急降下して再び100円台に。100円台と101円台の間を行ったり来たりしているというのは、つまるところレンジ相場が続いているだけなのか。私としても、もうちょっと成行を見届けたいところ。
海外市場ではそのドイツ銀への罰金が、当初、想定されていた140億ドルに比べて、はるかに少ない54億ドルで決着がつきそうだということになって、市場のムードは完全に一変。金融セクターを中心として欧州株の切り返しととも、グローベックスセッションでの米国株も切り返しも明らかとなった。
ニューヨーク時間になると米司法省からの発言もあり、マーケットは安心感を得た。リスク許容度の回復が見られ、ドル円は一日の値幅の中では高値圏のほうで推移することとなった。
週末の間に出てきた材料としては、中国の景況指数がある。ほぼ予想通りだった。またハンガリーの国民投票もあった。これは難民の受け入れを拒否するためのものだったが、多くの国民がボイコットしたようだ。
それで投票率が50%に至らず、不成立に終わった。またイギリスのメイ首相がEU離脱を3月までに通知すると明言した。それで週明けのポンドはやや売りが先行している。
今週は週の後半にアメリカの雇用統計を控えているので、それまでは様子見となろう。今日に限って言えば、日本、イギリス、アメリカのセンチメント系の指標が出てくるが、それがマーケットを大きく動かすことにはなりそうもない。どちらかというと先週に騒がせたドイツ銀の株価の戻りがどこまでかを見に行く方に関心が集まろうというものだ。
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