昨日は日本が休みだったが、海外市場ではさらにリスク回避が進んだ。大統領選の行方がますます不透明感を増してきて、そのうえBREXITもちょっと蒸し返された。これからEU離脱の手続きをしようというのに、裁判所が国会の承認が必要という判断を下したのだ。
国会議員は離脱反対派のほうが多いので、このまま離脱しないのではないかという見方も出てきて、英ポンドは急上昇。これは好材料と受け取られる局面もあったが、やはり不透明要因の増大であることには変わりがない。
欧州時間ではドル円は103円台に戻していたが、ニューヨーク時間になるとリスクオフの傾向は強まった。何よりも原油相場の軟化がそれを裏付けている。ダイナミックな魚期はなかったものの、米国株はこれで8日続落となった。これはリーマンショック以来のことのようだ。
マーケットではそれくらいに異様なことが起こっている。しかし株価の絶対水準が依然として高いままなので、パニックも起こっていないし、恐怖感も伝わってこない。ドル円やユーロ円は年足では安い領域にいるとはいうものの、下がらないので一安心している状況である。
今晩はアメリカの雇用統計だ。しかし12月利上げの動向を左右するものではないので、あまり関心を集めていない。いうまでもなく来週に控えた大統領選の観測のほうが重要。それでもリスクオフが大きく進んでいる中で、まったく無視するわけにもいかない。
目先のファンダメンタルズにはあまり影響は与えないだろうとは思っているが、夏時間最後の雇用統計は見ないといけない。予想では就業者数が17万人から18万人くらいの増加が見込まれている。この予想が10万人級のズレがないと、マーケットは反応しないだろう。
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