先週は世界的に株価が高値追いの週となった。米国株は連日の歴史的な最高値を更新してきており、依然として高値圏を維持している。ダウ平均が2万の大台を突破してきたのは、その象徴とされる。
しかし米企業の決算がおおむね一巡してみると、企業利益が株価水準に達していないことがわかってきた。つまり株価を図る尺度の一つであるPERが、過去の平均である15倍をはるかに超えてしまうレベルまで買い進まれているということだ。
それでもマーケットの解釈では、これからトランプ政権がいろいろと実行してくるだろうという将来の期待に基づいているのである。つまりまだ期待先行のマーケット状態が続きそうだということだ。
金曜日は欧州序盤に向けてドル円が上昇してきた。115円台に乗せてきて、レンジスタンスとなっている115.60あたりを狙う。これは今年のドル円のレンジの半値なのだ。先々週にも戻した際には、ちょうどそのあたりで止められている。115円台のミドルでどのような挙動を見せるのかが、注目となる。
アメリカのGDPは予想を下回って、プラスの1.9%だった。データが出た瞬間にドル円は下がりはしたが、すぐに値を戻した。結果としては発表を通じて、それほども動かなかったことになる。
ドル円もショートカバーの勢いでもっと上がるかと思われたが、115.35あたりまで。私は115.45でオファーして待っていたのだが、それは売れなかった。追いかけてでも売ろうかと思ったが、115円台を何とかキープしていたので無理して売ることもないだろうと思って何もしなかった。
今週は日本を始め、欧米でも金利会合がある。金融政策の重要性は薄まってきているのは確かだが、それでも注目材料の一つではある。大どころの企業決算の発表も相次ぐし、また週の後半にはアメリカの雇用統計も控えている。
そしてトランプ政権は発足から第2週目を迎えることとなるが、ツイッターでまた何かつぶやくのではないかと市場関係者は目を光らせている。ただ中国が長い休みに入っているので、昼間のアジア時間では相場の動意は小さい
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