昨日はアジア時間でドル円はやや重い展開。113円台の前半でステイし、112円台に差し込みそうでなかなか突っ込まないという状態が続いた。前日の安値である112.90を下抜けしてきたら、売りこんでやろうと私は目論んでいる。
しかし113円ちょうどは割り込むのは時間がかかった。ニューヨーク勢の参入もまだ早い頃になって、やっと112円台へ。私も112.88で売りこんでみたのだが、そこからは勢いのある下げは得られなかった。確かにドル円の戻りは鈍い。しかし飛んでいくほどのビヘイビアではなかった。
ムニューチン財務相がしゃべったのだ。税制改革の困難さを示唆するものだった。国境税がネックになっているのはいうまでもない。そして大幅な減税となると、そのための財源手当ても必要となる。本邦の財政政策と同様に、経済成長すれば増収につながるといった循環論法では許されないのがアメリカである。
そしてどうやら税制改革のパッケージは半年以上も遅れることがありそうだということで、マーケットはややリスク回避に傾いた。そしてニューヨークオープンとなった。
顕著だったのはドル金利の低下で、それを嫌気して為替相場ではドル安が進み、ドル円も112円台に突っ込んだのだ。しかしドル円音押し目は112.65あたりまでで、それ以上は下がらない。1時間ほど見て、これは無理かなと思って、私は112.77で買い戻した。
リスクオフの流れもあって、米国株は利食い売りに押された格好だ。ダウ平均は小幅ながらも前日比で浮上したので10日連続の歴史更新となったが、米国株の目先の重さはぬぐいようがない。今晩も経済イベントが極めて少ないが、株価の高値警戒感だけがマーケットの関心であろう。
ドル円は112円台を脱しきれないでいる。今年の安値は111円台なので、はっきりいって112円台は安値張り付きの水準とも言えるのである。
トランプ大統領のツイッターによる不規則発言を待っているかのようでもあるが、マーケットの反応したい方向は、リスク増大のほうであろう。しかし問題はタイミングである。今日の夜に来るのか、1年かかるのかはわからない。
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