■為替市場は今さらトランプ氏の手腕に翻弄されない?
トランプ大統領の支持率が、また最低水準を更新したと報道される中、ドルインデックスは2月安値をまだ割り込んでいない。このこと自体が1つのサインではないかと思う。
要するに、「トランプ・ラリー」の行きすぎに対する反動は、2017年年初来からすでに展開されてきたから、少なくとも為替市場は今さら「トランプ氏の手腕に不安」などを過激に織り込んでいく余地が小さいかもしれないということだ。
このあたりは、テクニカル上の要素をもってこれから検証されるのではないだろうか。
上のチャート上に引かれた1と2のラインがメインサポートとなるから、米ドル全面安とはいえ、目先なお強いサポートを維持してくれるのではないだろうか。下放れしない限り、米ドル全体の調整が一服してもおかしくなかろう。もっとも、当面、頭が重い状況は変わらないが…。
■クロス円の見通し修正、一段とスピード調整か
ところで、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)に対する見通しを、方向転換とまではいかなくても、強気変動に復帰するには時間がかかる、という見方に修正せざるを得ない。
(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート: 世界の通貨vs円 日足)
最大のカギは米ドル/円の値動きだが、同通貨ペアの短期スパンは下値余地が示唆されているから、クロス円も一段とスピード調整を続けるのではないかと推測される。
米ドル/円の分析に関しては、3月22日(水)のレポートをもって説明したい。
(出所:Bloomberg)
ドル/円は年初来安値を更新している。米株の大幅反落がもたらしたリスクオフ、円買い圧力と化している模様。足許111円関門直前に迫っている値動き、下値余地の拓きを示唆。
本日大きく反騰してこない限り、年初来相場における内部構造が再考されるでしょう。教科書通りなら、上のチャートで示すように、大型ジグザグ変動が形成される可能性が大きい。
昨年9月安値100.07を起点とした上昇波、5波構造を持つ推進波として見做し、昨年12月高値118.66か、今年1月高値118.61をもってトップアウト、もっとも強い第3子波(紫)を完成したであれば、足許までの下落、調整4波と位置付ける。
安値更新を受け、同調整波自体の子波序列(黄)もジグザグ変動として数え、3月高値115.50から最終波動に入ったとみる。同じ序列におけるB波(黄)自体のジグザグ構造も同位置づけの蓋然性を強化していると読み取れる。
A=B(黄)の計算では、これからドル/円の下値打診、109関門を一旦割り込むことを目指す。111円台後半、一転して抵抗ゾーンと果たすなら、強い反騰が期待されにくい。当然のように、ドル/円の見直し、クロス円の見直しにも通じるから、円全般に関するストラテジーを再考したい。
続きはまた次回に譲るが、要するに、仮にドルインデックスの下値余地が限定的な中、米ドル/円が下値余地を拡大していくならクロス円は総じて芳しくない、という理屈で、性急な判断を避けたいところだ。
果たしてこのようなロジックが通用するかどうかは、これから検証すべき課題になる。市況はいかに。
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