昨日はドル円が109円台の後半で始まった。その前日の110円台乗せからドロップしての109円台である。素直に上値追いはしにくい状況となった。少なくとも上を買ってしまったロングの投げが一巡しないと、次の上攻めはないだろう。
そう考えて私はドルロングは控えようと思った。また反対に下値押ししようものならば、そこは突込み売りで参加すべきであろう。そういうわけで109.50割れあたりを、つまり前日の安値ブレークを心待ちにしていた。
しかし日本株も堅調に推移したためもあってか、ドル円はむしろ値を戻すほうで動いた。昼近くになって110円台を回復してくると、まったく押し目なし。110.30あたりまで上がってきて、今度は前日の高値トライの展開となってきた。こうなってくると、もうドル円をショート攻めしようなどは思わない。
ニューヨークオープン前にキャタピラーの決算が良かったことが注目された。トランプ政権でインフラ投資が公約みたいなものになっているが、それをモロに影響を受けるのが設備投資関連だからだ。
グローベックスでは米国株が一段高し、マーケットのリスク許容度はますます高まった。ドル円も110円台のミドルまで進んできて、実に堅調。アメリカの経済指標は良いもの悪いものまちまちだったが、市場の関心は翌日の税制改革に向いている。
私はあきらめて寝てしまったが、トランプ大統領筋からとされる発言で、メキシコの壁の費用は9月まで先送りすることが持ち上がった。税制改革もかなり現実的なものになるのではないかとの期待が高まり、それがさらにリスクオンムードを高めることとなった。
ドル円は111円台も突破。米国株も高値圏を維持し、ナスダック指数はついに6000の大台に乗せてきた。今夜はアメリカの税制改革が発表されることになっている。法人税の減税なども期待されているが、果たして「驚くべきもの」であるのかどうか。努力目標みたいな内容だったら、急激なリスクオフにさらされることとなるだろう。注目したい。
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