昨日は海外市場でドル円は113円台まで高値をつけた。たしかに高値を記録したのはアメリカの経済指標の発表の直後ではあるが、その数字の出る前からすでにドル円は112.90あたりでもんでいたのだ。むしろトランプ政権が何も奇妙なことをやらなさそうだということが、市場の安心感につながっているようだ。
米議会のほうでも前向きな進展があった。オバマケアの修正案は再度の修正の後、なんとか下院を通過したし、ドットフランク法の改正も見通しが立ってきた。ロス商務長官が日本の対米黒字のことに言及したのが唯一のドル円の下げ材料だが、ニューヨーク時間ではドルの利食い売りが出たものの、ドル円は大きく値崩れしていない。
今晩はアメリカの雇用統計である。予想では就業者数が19万から20万人の増加が見込まれている。前回が悪かっただけに、その反動による上振れ分も期待されている。それゆえ若干の予想アッパーでもマーケットは動きにくいだろう。
しかし予想を下回った場合には影響は大きそうだ。先日もFOMCで第1四半期の原則は一時的なものとした見解が見直しを強いられるからだ。そうなるとドル相場の下落がもたらされることになり、リスク相場もダウンターンの局面を迎えることになる。
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