昨日はアジア時間で日本株が年初来の高値をつけた。前日の米国株のラリーに引き続いての動きだったのだが、それで昼間のドル円も堅調そのもの。ドル円は111.75あたりまで切上がってくるのだが、その後の伸びが少ないように見える。
外部環境がドル円を買ってもよいと言っているようなものだから、もっと買い上がってもよさそうなものだ。それがぜんぜん112円の大台まで届かない。値幅が小さいこともあって、私はニューヨーク時間まで手を出さないことにした。マーケットの材料が少ない一日であったので、後は海外株の動向だけが注目されることとなる。
欧州時間ではBOEのカーニー総裁が、早期の利上げを否定した。これは先週の金利会合で3人のメンバーが利上げを主張したことをけん制したものだ。それで先週はポンド高になっていたのに、その反対の動きが出てポンドは一斉に売られた。
ポンド売りの反動で円高にもなる。それがやや市場全体をリスクオフに陥らせた。ドル円は111.50を割り込んできて、ちょっとベアムード。米国株もやや調整気味で始まったが、先日のアマゾンによる生鮮品の買収に加え、アパレルも買収するというトピックが出た。
一斉にアパレル関連企業に売りが出たようで、それが米国株の全体を押し下げる。食品も衣料もアマゾンだけあればよいのかという連想が働いたのだろう。他の会社は要らないということの表れともいえる。
米国株は下げ足を速めて、終盤にかけても下げ分を取り戻すことはできなかった。ドル円もユーロ円もニューヨーククローズに至るまで思い足取りを強いられた。しかし一日の値幅としては、ドル円もユーロドルもとても小さいものに終わった。
今日もイベントが少ないが、ニューヨーク時間の原油在庫報告が注目を集めそうだ。昨日はリビアやナイジェリアが増産しそうだとの報道を受けて、早い時間から原油価格が下げていた。42ドル台も瞬間的に見ている。
それがマーケットのリスク許容度を落としているのは明らかで、それが続くと今後のドル円も下げ基調をたどることになるだろう。原油相場の一段安があるのか、それとも反発するのか。それを見たい夜となる。
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