昨日は北朝鮮の地政学的リスクが高まった。というよりも何も起こっていないのに、トランプ大統領との舌戦が繰り広げられているだけだ。見ものとしては面白いが、マーケットとしてははなはだ迷惑千万である。
それをうけて東京時間でもドル円は値を下げた。私も関心をもって見ていた109.80アラウンドの挙動はサポーティブだった。これではまだ突っ込み売りはできない。欧州序盤でもドル円やユーロ円の重さは変わらずで、ドル円は一段安した。特に材料は出ていない。
しかしニューヨークオープンに向けて、またトランプ大統領がツイッターで激しいことを叫ぶのではないかとの、地政学的リスクとは関係のないリスクが高まるとの観測が強かったのだろう。テクになる敵にも109.80をクリアに下割れしてきたので、私も重い腰を上げて109.76でショート参戦した。
ところがドル円は安値張り付きはしているものの、ぜんぜん差し込まない。109.50を割れて来たらストップロス的にもう一段安もあるだろうと思って見ているのだが、下値攻めは限定的。ニューヨーク序盤ではメクリ上げられそうになったので、私も109.80でゲットアウト。まったくつまらないトレードをしたものだ。
海外市場でもイベントがない分だけ、北朝鮮の話題だけが注目材料となった。トランプ大統領が激しくなじる一方で、国務長官や外国の要人はおおむね「そんなに白目をむいて相手にするな」という態度がほとんど。冷静に話し合いをしろという論調のものが多かった。
たしかにトランプ氏の発言は大人げないものが目立つ。それを受けてか、米国株もはじめは軟調な地合いを強いられていたが、次第に値を戻してきた。それで安心感を得た為替相場でも、ドル円やユーロ円が徐々に反発に向かった。
今晩も北朝鮮に関する要人発言でマーケットは振らされるのだろう。しかし額面通りに受け取ることもできないので、リスク回避が起こっても長くは続きそうもない。空母のカールビンソンはどこに行ったのか。リスクオフで押したところは、タイトストップで逆張りしてみたい気になってしまう。
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