昨日も海外市場では北朝鮮に関する地政学的なリスクが高まった。放っておけばよいのにトランプ大統領がむきになって反応しているからだ。マーケットもこれでは先制攻撃もしかねないという観測に偏らざるをえず、マーケット全体がリスク回避に動いた。
為替相場ではドル円やユーロ円は値を下げた。特にドル円はストレートに109円台の前半まで押し込まれて、今年の最安値まであと1円もないところまで差し込んだ。ちょっと前まで「115円も」といっていたのがウソみたいである。
それだけ112円アッパーのロングのシコリも下げ圧力を助長していることになる。そして金や銀といった貴金属も買い進まれた。戦争になったら実物資産がものを言うだろうということ。そしてリスク性の高いもの、すなわち米国株は大きく値下がりし、そのまま安値引けの形となった。
大幅安とは言うものの、元からして高すぎるきらいがあっただけに、まだまだ下げ余地が十分に残っている感じだ。すなわちドル円も今回の下げは108円台の前半でうまくサポートされるとは限らないということだ。
日本はお盆休暇に入るが、週末も含めてトランプ大統領の発言が大いに気にかかるところだ。注意をしても仕方のないことだが、リスクの一段安はありうるものと覚悟しておいたほうがよさそうだ。
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