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シティグループ証券・高島修さんに聞く(1)
高金利が魅力のトルコリラ、今は買い時?

2017年09月13日(水)東京時間 17:20

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■FRBのバランスシート正常化は、中国配慮政策か

 2015年末から利上げを実施しているFRB(米連邦準備制度理事会)は、これまでの金融緩和で買い入れてきた国債やその他の債券の保有額を減らすことで、拡大してきたバランスシートの縮小に踏み切る方針を2017年6月に表明した。

 高島さんは、これを「中国配慮政策」と分析する。

 「中国は昨年(2016年)まで、FRBの利上げに伴う米ドル高・元安圧力に対し、米ドル売り・元買いで対抗してきました。

 しかし、この政策で外貨準備高を大きく減らしてしまったため、2017年からはそれ以上、外貨準備が減らないように、為替介入ではなく、金融引き締めで対応するようになったのです」

米ドル/中国人民元(CNH) 週足
中国人民元/米ドル 週足

(出所:Bloomberg)

 しかし、資源輸入大国である中国が金融引き締めに動いたことで、原油や資源相場が低迷するという、米国にとって予期せぬ事態が発生してしまったのだという。

 今や米国は天然ガスやシェールガスなど豊富なエネルギーを輸出する資源輸出国だ。その最大の貿易相手である中国の金融引き締めは、アメリカにとって大きなリスクとなりうる。

【参考記事】
住友商事・高井裕之氏に聞く原油相場(2) 原油価格は40ドル-60ドルのレンジ相場へ

 このシナリオを恐れたFRBは利上げを見送り、その代わりとしてバランスシート正常化というカードを切ってきたというのが高島さんの考えだ。

 「いまやFRBは米国だけでなく、中国経済の安定を大きな目的として行動する中央銀行になっているのです」

高島さんはFRBのバランスシート正常化を「中国配慮政策」と分析。FRBは中国経済の安定を目的として行動する中央銀行になっていると指摘している

高島さんはFRBのバランスシート正常化を「中国配慮政策」と分析。FRBは中国経済の安定も目的として行動する中央銀行になっていると指摘する

 バランスシート正常化という新しい政策の登場により、当面の米ドル高圧力は抑制され、中国経済も安定する。

 このことは中国以外の新興国経済にもポジティブな影響が考えられるという。個々の新興国の細かい分析よりも、こうした世界全体の大局観をとらえておくことがよほど重要なのだと高島さんは言う。

■「好景気=通貨高」は間違い!?

 グローバル経済を見る限り、新興国に当面のところ大きなネガティブな要素は見当たらない。そうなると、新興国通貨は上昇していくことになるのだろうか。高島さんはこの質問に対し、こう注意を促す。

 「そもそも、経済が良ければ通貨が高くなるというのは間違いです。誤解したままだと、相場を完全に読み間違えるので注意してください」

 一般的には、新興国の経済が好調なら通貨が上がり、経済が悪化すると通貨も売られると考える人が多いと思われるが、それはむしろ逆だという。「通貨安が経済の強さにつながる」と高島さん。

【参考記事】
JPモルガン棚瀬氏に聞く新興国通貨(1)  「景気が良い=通貨上昇」とは限らない!

 「日本だって円安のほうが景気がいいし、株価も上がりますね。これが逆だと、『円高不況』という言葉もあるように、デフレや株安につながります」

 新興国でも先進国でも、「通貨高は良いこと」という考え方は根本的に間違った概念だという。

 仮にトルコやメキシコの景気に対して強気のスタンスを取るなら、通貨はほどよく安くなってくれないといけないと考えるべきだというのだ。

■トルコリラはマイルドに下落も、スワップは上昇?

 それではFX投資家が新興国通貨に対する戦略を立てる場合に、どう考えればよいのだろうか?

 トルコリラの場合、2013年に対円で55円を突破したのを天井に長い下落相場が続き、今年(2017年)は30円を割る局面もみられた。

トルコリラ/円 週足
トルコリラ/円 週足

(出所:Bloomberg)

 この歴史的なトルコリラ安を背景に、トルコ経済は不振どころか活況にあると高島さんは指摘する。

 「株価は史上最高値を更新中で、ローンを示す民間信用残高も右肩上がり。この動きはしばらく続く可能性が高い」

トルコ株(イスタンブール100指数) 月足
トルコ株(イスタンブール100指数) 月足

(出所:Bloomberg)

トルコ民間信用残高の推移
トルコ民間信用残高の推移

(出所:Bloomberg)

 消費も堅調で輸入も多いことから、経常収支も赤字が続く。インフレ圧力も強いため、いったんはさらなる利上げがあると高島さんは予想する。

 しかし、政治圧力も強いため、その動きは続かず、その後は利下げ局面に転じる可能性が高いという。

 「好調な経済を背景に、トルコリラは今後も先進国とのインフレ格差分である5~10%程度の下落が続く可能性はあります。

 それでも、中央銀行が通貨防衛をしなければならないような極端はトルコリラ安は考えにくいでしょう」

米ドル/トルコリラ 週足
米ドル/トルコリラ 週足

(出所:Bloomberg)

 一般的な為替レートの決定理論のひとつに購買力平価という考え方がある。これはザックリいうと、同一のモノであれば、国が違ってもおおよそ同じ価格になるように為替が動くという考え方。この考え方では、ある国のモノの価格が上がれば(インフレ率が上昇すれば)、その国の通貨は下落しやすいことになる。

 トルコは基本的にインフレ率の高い国であり、高島さんが「インフレ格差分である5~10%程度の下落が続く可能性がある」と言っているのは、このような考え方に基づくものだ。

 では、トルコリラは今、果たして…

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