昨日の注目はFOMCだった。これまでの事前の予想では、バランスシートの縮小を10月から粛々と進め、2022年までに正常化するとしたゆっくりとしたもの。そして年内の、つまり利上げのほうは見送るだろうということでコンセンサスができていた。
しかし結果はやや違った。バランスシートの縮小のほうは予想通りだったが、つまり6月にイエレン議長が提出したものと同じスケジュールの内容だったのだが、利上げのほうはメンバーの多くが12月に行うことを予想していたのだ。
これでドルの短期金利は急上昇。それにツラレてドル相場も上昇。ドルは全面高となって、ドル円はちょっと112円ちょうどの手前でもんだが、すぐに112円台に乗せてきた。
昨日のFOMCではバランスシートの調整よりも、年内利上げの可能性のほうだけに反応したようである。しかし長期見通しでは将来の金利見込みは下方修正されており、決定的なドルの支援材料になるとは考えられない。
今日になって東京勢の追随リスクテークが出た。我も我もとムシャムシャドル円を買い上がった。ニューヨーククローズでは112.15あたりまで押し込んでいたので、ちょっと上値サイドにロングのしこりを残したかとも思われたのだが、アッという間に昨日の高値を超えてきた。
先週からのドル円の上げについていけていない人々の、遅まきながらの買い上げが吐いたものと思われる。しかし短期筋の買いがメインと見られるので、評価損にはもろい。
しかるに112円台の後半を攻めきれなかったときのセットバックが恐ろしい。つまりはもう一度、112円割れとかもありえそうである。本格的にドルロングでついて行きたいのならば、まだ待てるような気がする。
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