週明けのマーケットはリスクテークが強まって始まった。ドル円は先週末の終値から20ポイントほども上げてスタート。そのまま112円台の前半を維持して、堅調さをキープした。
今年の半値戻しは112.75である。どうもこの辺がブレークしきれないでいる。言うまでもなくテクニカル面からのレジスタンスになっているのである。だから112円台乗せはなかなか買っていけない。むしろできるだけ引きつけてショートにすべき局面なのだ。
そしてショートに振ったら、損切りベースでの買戻し注文は112.80で置いておけばよいだけだ。損の値幅はかなり限定的なので、どうしても逆張りで攻めたいところ。112.40アッパーまで上がってくると、もうそこは売りゾーンなのである。
アジア時間では何度か112.50アタックをしていたが、そこでは私は手を出さなかった。まだいくらでも売るチャンスはあると思っていたからである。海外市場では経済イベントがなかったようなものだが、日付の変わるあたりで北朝鮮からの発言がマーケットを動かした。
北朝鮮の外相が「米国の行為は宣戦布告のようなものだ」と言って、「宣戦」の言葉に過敏に反応したようだ。市場全体がリスク回避姿勢を取ることになって、米国株も下落。
ドル円やユーロ円といったリスクに弱い通貨ペアも値を下げた。特に欧州時間を通じてドイツ総選挙の結果をうけてユーロ安が進んでいたので、ユーロ円の一段安は大きなインパクトだった。
私もニュースを確認しないながらも、ドル円を112円ちょうど割れで売り参戦した。時間が時間だけに国連絡みで発言が出てくる時間帯でもあったからだ。どうせ北朝鮮かトランプ大統領のタカ派的なコメントでも出たのだろうと彷彿とさせる値動きでもあった。
ドル円の安値は111.50くらいまで。その後は大きなメクリ上がりはなかったものの、朝イチで111.71で買い戻ししてポジションをクローズした。
今晩は経済指標がいろいろと出てくる。しかしマーケットの関心は北朝鮮のアクションに集まるだろう。イエレン議長もインフレ率についてスピーチするが、先週に公式にしゃべったばかりなので、金融政策について目新しいものが出てくるのを期待するほうが間違っている。
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