昨日の東京市場で日本株は一段高。海外動向に関係なく上がっていることなので、日本固有の買い材料かとも思われるが、総選挙で買いだと考えたい人々の買いが集まっているだけだろう。
日経先物は高値を20840円までつけたが、これは2年前に記録した高値である20950円に次ぐハイレベルである。つまり安倍政権ができて以来の高値だということ。よってこれからの100円幅というのは相当な抵抗が待っているものと思われる。
アベノミクスで作ってしまったシコリがほどけるのは20950円を超えてから。それまでは逃げのオファーが出てくるとみなすのがテクニカル面からの要請だ。
リスク性の高いもの、代表的な金融商品は株価なのだが、それがテクニカル的にも重大なレジスタンスに差し掛かっているということで、ドル円も売り場なのかなと考えるようになってきた。しかしすでに113円台では売れなさそうだ。
スペインのカタルーニャ問題もあるし、北朝鮮の記念日でもあるので、欧州時間ではドル円、ユーロ円はともに頭が重い足取り。私も安いところを追いかけてまで売りこもうとするほどドル円がベアではなかったので、最後までショートに振ることはできなかった。
カタルーニャの独立宣言がどうなるかは時間が遅れに遅れたのだが、それまでにドル円は112円台割れをトライしていた。しかし無理な独立宣言はしなかったということが伝わったので、ドル円もニューヨーク時間では買い戻されることとなった。
マーケットから心配事がひとつなくなったということで、それが市場全体のリスク許容度を増大させることとなった。そして本日の東京市場でも日本株は今年の高値を更新し、日本勢のリスクオン姿勢は変わらなかった。
さてそして今晩も経済イベントが少ない。夜中にFOMCの議事録が出るだけだ。10月からのバランスシート縮小は既定路線なので、今回の議事録から何かを読み取ろうとする動きは少ない。
12月利上げに関してもほとんどが市場に織り込まれてしまっているので、いまさら悪材料を探そうとする動きも見られない。ドル円の大台が変わればマーケットの雰囲気も変わろうというものだが、それまでは容易に動けないだろう。
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