金曜日は米上院でいよいよ減税法案の採決だということで、ニューヨーク序盤で大いにリスクテークが進んだ。ドル円はそれまで112円台の中盤で位置していたものが、112円台の後半まで上がってきて成り行きを見守る形に。
私も113円台に乗せてきたら勢いに乗りたいと思い、ドル買い姿勢で待っていた。話では夜中の1時過ぎには形成が見えてくるという。米国株もパンパンに高い。リスクフルの状態だ。
しかしフリン氏の訴追に加えて、フリン氏が司法取引して「ロシアとの接触はトランプ大統領の指示による」と証言しそうだという報道が伝わると、急激にリスク回避に傾いた。
米国株の急落にあわせて、ドル円も111円台に落下。株価が下げ止まらないので、ドル円も111.40あたりまで下がっても、なお下げ足りないような感じだった。
しかし市場の関心が元に戻って上院の動向に移ってくると、法案通過がかないそうだという雰囲気になって株価は底打ちした。ドル円も112円台まで戻してニューヨーククローズとなった。
米上院で減税法案は通過した。それで週明けの今日のマーケットでは大いにリスクテークで始まった。早朝のグローベックスセッションでは米国株が急上昇し、歴史的な最高値を更新してきている。そしてドル円は112円台の後半で始まり、先週末の終値から見ると70ポイントほども値が飛んで始まっている。
今週は雇用統計があるが、今月の利上げは確定的であるので、イベントしての価値は低い。現在の注目は米議会での全勢法案の行方だ。上院でも可決されたといっても、下院とは内容が違う。
決定的に違うのは減税が1年先送りされていることだ。これをどうやってすり合わせていくのか。一本化するのに手間取るようならば、再びマーケットのリスク要因となる。
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