■経済好調なカナダは利上げ再開か
クロス円では、加ドル/円はどうですか? 先週、1月5日(金)に発表されたカナダの雇用統計が好調、2カ月連続で強い数字となりました。
昨年(2017年)12月はいったん中断しましたが、利上げサイクルに入っており、早ければ1月17日(水)の政策会合での利上げ再開も期待されます。
週足を見ると、たしかに強い形ですね。
トランプ米大統領のインフラ投資がテーマとなるようならコモディティ(商品)には追い風です。
そのためかWTI原油は強含んでいますし、ペトロカレンシー(原油通貨)の加ドルは上値余地がありそうです。

(出所:Bloomberg)

(出所:Bloomberg)
悪くなさそうですね。いずれにせよ株高が続く限りはクロス円の買いでよさそうです。
ただ、気をつけたいのが豪ドル。金利バイアスからすると、米ドルと豪ドルの金利差が今年(2018年)、逆転する可能性があり、オーストラリアへ資金が流れにくくなっています。
【参考記事】
●2018年年初に注目すべき通貨ペアは…!? 米国株安と米金利上昇の綱引きもカギに?(2017年12月25日、西原宏一)
■株価反落の場面ではユーロ/円を拾いたい
コモディティでは金(ゴールド)も上がっています。株高・金(ゴールド)高ということは、インフレですね。

(出所:Bloomberg)
リーマンショック前の2008年がそうだったように、今年(2018年)はインフレがテーマとなって株高・金(ゴールド)高の進む1年になるのかもしれません。
同感です。今年(2018年)も何度か調整はあるのでしょうが、最後の上昇波を描いて大きく上がり、来年(2019年)に深い調整が入るようなイメージですね。
株価が崩れるきっかけとして、イールドカーブの縮小(米長期債利回りと短期債利回りの差が縮小)を指摘する人もいます。
過去、イールドカーブが逆転するとリセッション入りするパターンがあり、株価がトップアウトするという……。イールドカーブ逆転は、まだ先の話でしょうけれど。
経済指標が示すようにグローバル景気は好調だし、株価が上がる、それに連れてクロス円が買われやすくなる――。少なくとも年前半はそんな展開となるのかもしれないですね。
今週(1月8日~)の株価はアノマリー的に反落する可能性があり、落ちた場面ではユーロ/円を中心にクロス円を拾っていきたいと思います。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
(構成/ミドルマン・高城泰)
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)」です。
「トレード戦略指令!」では、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスやチャートによる相場分析などを、メルマガや購読者限定ウェブサイトにてご覧いただけます。
また「トレード戦略指令!」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)