■まずは移動平均線大循環分析をマスターしよう
さっそく詳しく見ていきたいところですが、そもそも、大循環MACDが移動平均線大循環分析の進化系であるということは、移動平均線大循環分析がどういうものかを理解しておかなくてはいけません。
そこでまず、移動平均線大循環分析についてザックリとお伝えすると、これは短期・中期・長期の3本のMA(移動平均線)を使った分析手法で、この3本のMAの位置関係によって、今後の相場の動きを予想しようというものです。
そして、3本のMAの位置関係から、相場の状況を6つのステージに分類するのですが、相場がもっとも強い状態を「ステージ1」、もっとも弱い状態を「ステージ4」としています。そして、1から6の6つのステージを1つずつ順番に移行して、相場のサイクルがその名のとおり、まさに大循環して推移するというのが、移動平均線大循環分析の基本になります。

要点を押さえた上で、FXトレード・フィナンシャルのメタトレーダー4(MT4)取引画面に表示された、移動平均線大循環分析のチャートを見てみましょう(本記事内で見やすいように、ラインの太さやウィンドウの幅はデフォルトの設定から変えています。以下同)。
(出所:FXトレード・フィナンシャル)
上のチャートを見ると、3本のMAの位置関係によって、ステージが順番に移動していっているのがわかります。
移動平均線大循環分析では、MAが上から短期・中期・長期の順で並ぶ安定上昇期の「ステージ1」と、長期・中期・短期の順で並ぶ安定下降期の「ステージ4」が相場に大きなトレンドがある状態、それ以外のステージを上昇と下降が入れ替わるまでの移行期と判断します。
中期と長期のMAの間には網掛けで色付けがしてあり、これが「帯」と呼ばれる部分になります。これは、相場の大局を視覚的にわかりやすく表示したもので、中期線>長期線の時は帯の色が赤色、中期線<長期線の時は帯の色が青色で示されます。
使い方はいたってシンプルです。単純に、ステージ1に入ったら買って、ステージ2に移行したらトレンドがいったん終了したと判断して決済。ステージ4に入ったら売って、ステージ5に移行したら決済……というやり方がセオリーです。相場なので当然、ダマシが入って思うような動きにならないケースもありますが、トレードのやり方は非常に簡単ですね。
ちなみに、3本のMAのパラメーターに関しては、小次郎講師は短期を5、中期を20、長期を40に設定することを推奨しています。
FXトレード・フィナンシャルのメタトレーダー4(MT4)取引画面には、そのパラメーターで、直近の価格に比重を置いたEMA(指数平滑移動平均線)のラインが表示されます。取引銘柄や相場状況に応じて好みの値に変更することも可能ですが、まずはそのままの状態で使ってOKということです。
移動平均線大循環分析については、もっと詳しく解説した記事を過去に公開しています。ぜひ、参考にしてください。
【参考記事】
●小次郎講師考案の移動平均線大循環分析で、今の米ドル/円相場を分析してみると…
いよいよ本題の大循環MACDですが、その前に一般的な…
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