昨日はアジア時間ではドル円は108円台の後半だったのだが、ニューヨーク時間も午後になってくるとFOMCの結果発表が近づいてきて、いよいよドル買いが進んで109円台が定着してきた。FOMC自体には何の期待もない。イエレン議長は最後の職責になるし、いま動いて混乱を醸してもいけないだろう。後は声明文で従来の見解を踏襲しているかどうかを確認するだけである。
声明の中で変わったのはインフレ率に対する見方が若干、ホーキッシュになったことだ。今年はインフレ率の増加が見込めて、またプラス2%の物価上昇も期待できるというもの。マーケットはこれに反応した。為替相場は激しくはないが、着実にドル高に進んだ。米国株はそれまでのゲインをすべて吐き出して、下げている今週の最安値を更新してきた。
そのまま米国株は安値引けしてもよかったのに、現物株の終了と同時に決算発表のあるマイクロソフトやフェイスブックが好決算となったので、急速に先物ベースで値を切り返してきた。そうしたリスクテークしきれなかった分の延長戦は、今日の東京時間に入っても続いている。
今晩はニューヨーククローズ後のハイテク大所の決算発表が注目に値する。グーグル、アップル、アマゾンらだ。米企業の時価総額のおよそ半分にも達しようとする会社の決算だ。無視できるわけがない。
昨日のニューヨーククローズと同じように、現物株の引けまでの値段はあまり重要ではなく、6時ちょうどを回ってからの先物価格の推移のほうが重要度が高い。またそれに合わせてドル円やユーロ円を売買するのでも十分に間に合うだろう。
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