昨日はリスクの巻き返しの一日だった。アジア時間からすでにその傾向はあった。肝心のトルコリラ相場はそれほども動いていないのだが、日本株などが先に大幅上昇を演じてしまっている。確かにお盆休み中なのでマーケットは薄いと言えば薄い。
そして実際に欧州序盤でトルコのマザーマーケットがスタートしてみると、トルコリラは心持ち、値を戻してきたのだ。値を戻すといっても、これまで値下がりした分に比べると微々たるものだ。
それでもマーケットに安心感を与えるには十分だった。ユーロ円も堅調な地合いであって、BRXIT以降の61.8%戻しの126.75レベルも超えてきたのだ。ちょっとユーロ円を戻り売り使用と思っていた私も、手が引っ込んだ次第だ。
しかし結果的にはユーロ円の頭は重たかった。ユーロ円は127.00を手前にかなり抵抗を示したのだ。そしてトルコリラも動きを止めたようだ。すでにリスク回避の方向で、つまりユーロ円を売りたくて仕方がなくなってきていた。
しかしながらここで売ってしまうと、拙速かもしれない。ニューヨーク序盤の動きと、米国株のオープン状況を確認してからショートメークしよう。そう考えて少し待つことにした。
米国株はストロングにスタート。それでマーケット全体は大きくリスクテークに傾いた。ちょっとクロス円の下がる地合いではなさそうだ。結果的には為替相場はドルの全面高に触れることとなった。
ユーロドルは今年の最安値を更新してきて、1.1331まで差し込んでいる。これだけ指向性があるのであれば、ユーロ円を狙わずにユーロドルをストレートにやっていればよかった。
今晩は経済指標がいくつか出るが、最も重要なのは小売売上高だろう。果たして先日に出たGDPの消費部分の高さを裏付けているデータとなるのかどうか。大幅な法人税の減税があったのは事実だが、それがこんなに早くもトリクルダウンしてくるものかどうか。
事前の予想ではプラス0.3%とかなので、何も従来と変わらない水準なのである。昨日はドルが買い進まれたので、その分のポジション調整を誘う契機にもなるかもしれない。この指標発表の前後は要注意である。
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