ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

ザイFX!キャンペーン比較
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
エミン・ユルマズの「トルコリラ相場の明日は天国か? 地獄か?」

【トルコリラ見通し】トルコの大統領選挙は前倒しで
実施されそう。1回目の投票日は4/30か!? 負けるとわかっ
ているエルドアン大統領は、出馬しないとの見方も

2023年01月11日(水)08:45公開 (2023年01月11日(水)08:45更新)
エミン・ユルマズ

ザイFX限定!口座開設&取引で最大10000円もらえる! トレイダーズ証券みんなのFX

トルコCPIは大幅に鈍化。これが本当ならポジティブサプライス

 TUIK(トルコ統計局)が1月3日(火)に発表した12月CPI(消費者物価指数)の上昇率は前年同月比で64.27%になりました。コンセンサスを大きく下回る結果です。CPIは10月に85%に達してから大幅に鈍化したことになります。

トルコCPI
トルコCPI

(出所:TUIK

トルコCPI 前年同月比
トルコCPI 前年同月比

(出所:TUIK

 12月のCPIは前月比で1.18%の上昇となったこともサプライズでしたが、依然としてTUIKの統計を信頼していいのかどうかという問題が残ります。もちろんベース効果の影響があるのでCPIはある程度下がると事前に予想されていました。しかし、ここまでの鈍化が本当なのだとしたらかなりのポジティブサプライズです。

トルコ鉱工業生産指数は低下に転じる。欧州経済の減速が製造業の足かせに

 そしてTUIKは1月10日(火)、11月の鉱工業生産指数を発表しました。結果は前年同月比で1.3%の低下、前月比で1.1%の低下でした。

トルコ鉱工業生産指数 前年同月比
トルコ鉱工業生産指数 前年同月比

(出所:TUIK

トルコ鉱工業生産指数 前月比
トルコ鉱工業生産指数 前月比

(出所:TUIK

 トルコの製造業PMIは9カ月連続で50を下回っていたのである程度予想できた結果ですが、パンデミック以降、製造業は常に堅調だったので、前年同月比で初めて低下に転じたのはネガティブサプライズです。

 やはり、トルコにとって最大の貿易相手(国)である欧州経済の減速が製造業の足を引っ張っているようです。また、トルコリラ安が製造業にもたらす恩恵も一巡したと言えるでしょう。

トルコ大統領選挙、エルドアン大統領不出馬の見方も。決選投票になれば当選は厳しいか

 今週(1月9日~)のトルコリラは対米ドルでほとんど変わらず、米ドル/トルコリラは18.80リラ前後で推移していますが、対円では円高の進行を受け、トルコリラ/円は一時7.00円を割りました。

トルコリラ/円 日足
トルコリラ/円 日足

(出所:TradingView

エルドアン大統領の演説によると今年(2023年)の大統領選挙は前倒しで行われる可能性が高いです。大統領選挙の1回目の投票日としては4月30日(日)、5月7日(日)と5月14日(日)という日程が話題になっています。

 依然として野党6党の候補者も与党の候補者もまだ確定はしていません。与党の候補者はエルドアン大統領になるとみんな確信していますが、エルドアン大統領が負けるとわかっている選挙に出馬しないのではないかとの見方もあります。

 また、イスタンブール市長のイマモール氏が侮辱罪で有罪になって以降、野党6党の共同候補者についても不透明感が増しました。野党6党の連合に入っていないクルド系政党のHDP(国民民主党)は独自に候補者を立てる模様です。

 大統領選挙は1回目の投票で過半数に満たなかった場合、上位2名が2回目の決選投票に進むというルールになっていますが、クルド人が応援する候補者が大統領になることは確実です。その観点でいうと決選投票になったらエルドアン大統領の当選は厳しいと言えるでしょう。

トルコの大統領選挙は1回目の投票で過半数に満たない場合、上位2名が決選投票に進むルールになっている。その場合、エルドアン大統領の当選は厳しいか (C)Anadolu Agency/Getty Images

トルコの大統領選挙は1回目の投票で過半数に満たない場合、上位2名が決選投票に進むルールになっている。その場合、エルドアン大統領の当選は厳しいか (C)Anadolu Agency/Getty Images

エブリシング・バブルの崩壊(エミン・ユルマズ著)
エブリシング・バブルの崩壊
エミン・ユルマズ

<内容紹介>
今後の世界経済はどのように展開していくのか?すべてがバブルと思われるほど価格が上昇したいま(2022年春)、リーマンショック以上の世界経済の崩壊(!)が近づいていることを、著者は深く懸念している。さらにサイバーセキュリティへの懸念や暗号通貨の広がりなど、グローバル化、デジタル化した世界経済ならではの、新しい問題についても警鐘を鳴らしている。
著者は、こんなときだからこそ、日本に世界の資金が集まるチャンスとも言う。投資をする人も、そうでない人も、世界経済の大転換期に入った今、是非読んでおきたい一冊である。
楽天ブックス『エブリシング・バブルの崩壊』を見る
Amazon.co.jp『エブリシング・バブルの崩壊』を見る
政策金利が50%!?トルコリラ/円のスワップポイントを比較!
人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
キャンペーンおすすめ10 ザイ投資戦略メルマガ MT4比較
キャンペーンおすすめ10 ザイ投資戦略メルマガ MT4比較
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る