昨日はアメリカの指定したギリギリの時間まででカナダが妥協した形となって、NAFTAの改定交渉はまとまった。それを好感してアジア時間ではリスクテークが進んだ。為替相場でもリスクオンとなり、ドル円は114円台まで到達。これは昨年の11月の戻し高値である。
私は今年の高値が114円台かと思っていたが、今年の1月には113円台までしかない。なぜ114円台が印象に残っているのかというと、それは114円台から折り返してきて104円台まで沈んだのを目にしたからだろう。
たしかに戻し高値としての重要度は114円台の方が大きい。今年の最高値というのは、あくまでもカレンダーデイトに合わせただけなのだ。どこで折り返したのか。そちらのほうが意味が重大であるのは言うまでもない。
したがってドル円が上がってきたからと言っても、114円台は直近に上げを演じきれなかった場所ということで、かなりの抵抗が見られるものと想像される。
アジア時間では同時に日本株も大幅上昇し、当の米国株もグローベックスセッションでは上げ幅を膨らませた。しかしそうした上値抵抗を考えると、なかなか114円台だからといって喜んで買っていける雰囲気にはなれないのである。
だからといって無理してここを逆張りしてショート攻めするのも得策ではないだろう。ドル円は今しばらくは見極めが必要と判断して、最近はレンジ相場に入り混んでいるユーロドルで持ったほうがいい。
あとは海外市場どうなるかである。しかしニューヨーク時間では株の利食い売りがもっぱらとなった。IMFのリガルド理事が中国経済に懸念を示し、世界経済も下方修正したからだ。米国株も再び史上最高値を狙っていたのだが、一気にリスク回避の動きも出てきた。
それでドル円も頭を押さえられることとなって、ニューヨーク時間では114円ちょうどを挟んで10ポイントほどの、ほんと狭い値動きにとどまることとなった。
ドル金利も高止まりしているので、基本はドルロングで攻めるのが常道だろう。ドル円を換えないならば、ユーロドルを売っていくだけである。1.15台はまだ売っていけるレベルでもある。ユーロドルもレンジ内に収まっていると考えているから、1.14台ではショートをはずしたい。しばらくは大きな動きと流れが出てくるまでは、レンジワークしてプレイするしかない。
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