昨日は早朝のグローベックスセッションでは大きなリスク回避が起こった。週末に米中関係の進展が見られず、中国のほうもカナダやアメリカに対して強硬な姿勢を示したからだ。
ダウ平均は先週末のニューヨーククローズよりも300ドル級の下げを演じたのに対し、ドル円は10ポイントほどしか下がっていない。そこで私はドル円を112.54で売ってみた。このレベルはここ最近の安値圏でもあるので、ここからリバウンドする可能性も高い。
ショートカバーが強烈に入るのが怖いので、私としてはタイトストップで臨むことにした。要はトレンドフォローに沿ったポジショニングになったわけである
アジア時間は我慢してみていたが、安値は112.25あたりまで。スピード感もないし、切迫感もない。欧州序盤では切り返しに転じそうになったので、112.44で買い戻して終了した。またドル円でつまらないトレードをしてしまったという感じが否めない。
しかしニューヨーク時間では米国株は一段安に向かった。ダウ平均は600ドル安まで進んで、2月につけた今年の最安値を意識させられた。メイ首相がBREXIT法案の採決を延期したからだ。どうせ否決されると見込まれていたものが先延ばしになるだけなのだが、マーケットの反応はネガティブに受け止められた。
イギリス国内の混乱が増すだろうという観測だ。ポンドが大きく値下がりし、ポンドドルは1.25台へ。ユーロドルも同じく欧州通貨ということで売り込まれた。ドル円はどうかというと、同じくドルが買われるということもあって下がらない。
しかもニューヨーク時間の後半は見直し買いも入って、ドル円は113円台まで乗せてきてニューヨーククローズを終えることとなった。
さて今晩は、当面の最大の関心であったBREXIT採決は見送られた。残るはイタリア予算の再提出がある。どちらにしても市場の混乱要因である。為替相場的にはポンドの一段安が起こるのかどうかが注目手であろう。危機感が強まれば、そのまま市場のリスク回避を促すことになる。ユーロドルも安値トライは避けられない。
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