昨日は夕方にホンダの会見があった。前々から報道されていたところだが、イギリスからの工場撤退を公表したものだった。明らかにBREXITによる関税などの不透明さがそうさせているというのに、社長はそれを認めない。
また認めてしまったらイギリスの立場がなくなると斟酌でもしているのかもしれない。質疑応答でも猿芝居のような意見が出てくるだけだった。企業の撤退が現実のものとなってきても、いまだにBREXITに関する恐怖はマーケットには伝わってこない。
期限を延期したり、別の交渉も始まるのではないかとの楽観的観測ばかりが目立っている。それが現実の株価を世界的にも押し上げているのだが、今回のホンダの発表はハードBREXITが端緒についたばかりだろう。備えないといけないリスクに対して無防備というのは、10年前のサブプライムローンのときと同じような気がする。
今晩はFOMCの議事録公開である。すでに終わった金利会合での議事録なので、すでに当時に発表された声明文を超えるものは出てくるはずがない。それだのにマーケットでは議事録に何か目新しいことが出ているのではないかと注目を集めている。
もしも新規な政策があれば、それは声明の中で出てくるはずなのに、である。ともかくも金融政策の方向転換が絡んでいるので、市場は余計に神経質になっているのだろう。タイトニングモードからイージングへの転換である。それを確たる文言で確かめたいというところなのだろう。
ともかくも昨年末の利上げ以降のFRBのスタンスの変化以来、マーケットで明確に現われているのはドル高と株高である。利上げ停止や量的緩和の縮小の話しをしているのだから、株価にとって好材料。だから株高のほうはうなずける。
しかしドル高はどうも解せない。マーケットがドル金利の低下を期待してい るのに、ドル相場だけが高いというのは割高を超えてミスプライシングの領域に至っているとも言える。
株高かドル高のどちらかが間違っているはずなのだが、それを確かめるためにも今夜の議事録公表は良い契機となるのだろう。私としてはドル金利の低下の方を重視しているので、どうしてもドルショートで臨みたいといころである。ストップアウトのレベルは今年の最高値の場所でいいのではないだろうか。
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