週明けの昨日のマーケットは、早朝でのリスク回避の反応ですべてが終わってしまったようだ。早朝にグローベックスで原油価格が63ドル台までつけたことで米国株も大きく値を下げた。
しかしドル金利の低下もそれほどでもなく、また為替相場でのドルの反応もイマイチ。そのうちに原油価格が値下がりしてくるにつれて、中東情勢も深刻ではなさそうだという観測がメインになってきた。
ドル円はアジア時間でこそ107円台に突っ込んだが、それでも先週末の終値から比べると大したことはない。107円台の中盤までしか下がらなかったことも、市場にかえって安心感を与えたものかもしれない。
トランプ大統領がツイッターで「イランのしわざ」だと公言しているので、戦争になるかもしれない恐れまであったのだが、市場はそれほどまでに感じていないようだった。欧州時間では原油価格も59ドルとか58ドル台まで下げってきているので、ますます地政学的リスクは薄らいできた。
ニューヨーク序盤では米国株もほとんど戻しきり、かえって腰が強い。結局は地政学的リスクの高まりが増幅したところで、水曜日のFOMCの利下げ決定に支援材料となるだけだろうという見方が強まってきたのである。マーケット全体のリスク許容度の高まりもあって、ドル円は108円台をきちんと回復してきた。
ドル相場は結局、全面高となり、ユーロドルなんかは欧州時間から下げっぱなし。1.09台に突入するなど、トランプ大統領が嫌がる展開となっている。先週のECB会合の後でもうちょっとユーロも値を戻すかと思われたが、こうなってくるとユーロドルは新安値を見ないうちは下攻めをやめそうもない状況となってきた。
今日からFOMCが始まるが、明日の夜中の結果が出るまで、マーケットは様子見となろう。突発事校としての中東情勢がマーケットを揺さぶる可能性があるが、第2弾の攻撃でもない限り、昨日の動きの枠内に収まったままとなるだろう。
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