9月が大きく日本株が上昇した。これはいうまでもなく世界的な金融緩和のもと、米国株や欧州株が史上最高値に急接近するくらいに高まったからだ。日本株も月末に向けて配当取りの動きで持ち上がったが、日経先物は22100円まで高値をつけた。米中貿易協議の行方もだいぶ楽観視しているのが、現在の実情だ。
10月になると市場の懸念材料はあるにはある。日本では待ちに待った消費増税である。これは数年前からの工程表の通りなので、スケジュール的にも予想されていたことだ。それでも株価を見る限り、不安感をまったく感じていない。足下の消費者態度指数は10ヶ月以上も低下傾向をたどっているというのに。
また月末には合意なきBREXITがあるかどうかも明らかとなる。こちらもどうせ再度の延期になるだろうと見込まれているので、波乱要因になるとは考えられていないようだ。昨日は「EU離脱案を24時間以内に提出する」としたジョンソン首相の発言もあった
しかしながら、マーケットの反応は薄い。これとても受け入れ不可能な提案であろうと思われており、英議会で可決されたとおりに合意のない場合は離脱延長を要請するだけなのだろうと考えられている。
今日もリスクテークが先行している。日本株は上昇し、グローベックスでは米国株も昨日の高値を上抜けしてきている。10月初日だからということでフレッシュマネーへの期待という都合のいい楽観論が優勢だ。中値決めに向けてはドル円も上昇し、前日の高値をほんの数ポイントではあるが越えてきている。
今晩はイギリスとアメリカの製造業の景況感が出るが、市場の関心は戦からの株価の巻き返しが継続するかどうかに傾いている。リスクテークが継続してもドル円は108円台の中盤を越えてこられるのかどうか。それをバックアップすべきユーロドルの下げのペースが鈍いのもドル買いに弾みがつかない一因になっている。
日本時間 15時30分
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)