先週は市場の不透明要因のいくつかが晴れて、マーケットは全体的にリスクテークのムードが強まった。想定の範囲内のことしか起こっていないのだが、それでも株価やドル相場など、これまで高値追いしづらい状況であったものでも素直にリスクテークのフローが流れ込んだ。
そして問題は、これ以降である。果たしてどこまでリスクオンの勢いが継続するのか。ドル円などはまだ買っていける相場なのか。今週はそれを確かめる場となるはずだ。
昨日はドル円も上がりたそうにしていたのに、109.50アッパーのオファーをこなすのに時間がかかった。それだけ勢いというものがなかったということだ。今のうちに買っておかないと、もう今のレベルでは買えなくなるぞというような恐怖感がないということだ。
だから相場が上がり始めても、なかなかトレンドフォローの買い上げの玉も出てきにくい。買い意欲に欠けるのはドル円だけでなく、円絡みすべてだ。ユーロ円もすんなりと上がっていかない。
昨日はニューヨーク時間でいくつかの経済指標が出たが、それがマーケットの流れを変えることはなかった。無視されたということだ。米国株は小幅ではあるが一段高し、そのまま高値圏をキープして終わった。
1日が終わってみればドル円もユーロドルも30ポイントほどしか上下幅がない。先週の前半ほどではないにしても、依然として動きの鈍い相場展開を続けている。
今晩の注目ポイントも米国株の高値維持だけだろう。これが崩れてでもこない限り、ちょっと目立った動意が現れることはないように思われる。ドル円も20ポイントほどの狭いレンジ内にとどまりそうである。
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