昨日はスウェーデン中銀が利上げを行った。利上げと言っても、マイナス金利をやめてゼロ金利に戻しただけである。ECBでも日銀でも議論の的になっている「マイナス金利の副作用」を懸念しての措置であった。
スウェーデンの成長見通しも良くはないので、副作用の部分に神経質にならざるをえないのであろう。そもそもスウェーデンの利上げ自体は市場の予想通りだったので、相場のほうには影響はなし。
日銀も金利会合を開いたのだが、ここ2年間はまったくアクションに期待を集めていない。どうせ日銀は何もやらないだろう、というよりも何もできないだろうという観測が極めて強いからだ。FRBが来年は金利を動かすことはないだろうとしているので、それで日銀やECBは安心している面もあるのではなかろうか。
そういうわけで欧州序盤までは為替相場は小動き。ドル円もユーロドルも20ポイントほどしか動かなかった。しかしニューヨーク時間に入ると、ようやく動きが出てきた感じでドル円が下がってきた。米国株は堅調であって史上最高値を狙い続けている地合いだったので、ドル円の下げはちょっと意外だった。
私は現行の株価などがオーバーバリューだと考えているので、いずれ大きな調整が訪れるものだと思っている。だからドル円が下がっているようなときにはついていけばよいのだが、昨日のように米国株がフレッシュ・ハイをやっているような状況だと、どうしてもリスクテークの観点から手を出しづらくなってしまう。
さて今晩も大きなイベントがない。マーケットのダイナミックさも欠けるところがありそうだ。
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